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アメリカ政治トランプ弾劾裁判、上院共和党の反対多く「有罪」に疑問符

米上院は26日、トランプ前大統領の弾劾裁判の停止を求めて提出された動議を過半数で否決した。昨年4月撮影(2021年 ロイター/TOM BRENNER)
米上院は26日、トランプ前大統領の弾劾裁判の停止を求めて提出された動議を過半数で否決した。ただ、採決の結果は賛成45、反対55と、裁判停止に反対した共和党議員は5人にとどまり、トランプ氏を有罪とするのに必要な17人を大幅に下回った。
共和党内の結束の強さが浮き彫りになり、トランプ氏に有罪評決が下される可能性はないとの見方が出ている。
裁判の停止を求める動議は、トランプ氏がすでに大統領職を離任していることから弾劾裁判の実施は違憲であると主張する共和党のランド・ポール議員が提出した。
共和党からはスーザン・コリンズ、リサ・マーコウスキー、ミット・ロムニー、ベン・サッシー、パット・トゥーミーの各議員が反対に回った。共和党上院トップのマコネル院内総務は賛成票を投じた。
ポール議員は「これは、負けが実際には勝利であるというワシントンでは数少ない例の一つだ。45票の賛成票は弾劾訴追決議が裁判で否決されることを意味している」と語った。
ただ、ポール議員の動議を支持した一部の共和党議員は、この日に投じた票が2月9日に始まる弾劾裁判での自身の判断を示すものではないとしている。
ロブ・ポートマン議員は記者団に対し「私の考えでは全く別の問題だ」と述べた。
専門家の間では、退任したトランプ氏を弾劾裁判にかけることが可能かどうかを巡って議論が分かれているものの、任期の終盤に不正行為を行った大統領は、その責任を問うために憲法に定められた手続きから免除されるべきではなく、「後期弾劾」は合憲との声が多く聞かれる。

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