最新記事

ハード・ブレグジット

ジョンソン首相「英EU通商合意なしの公算大、提案あれば対応」

2020年12月13日(日)15時55分

英国のジョンソン首相は難航している欧州連合(EU)との自由貿易協定(FTA )交渉について、合意が成立しないまま年末の離脱移行期間の終了を迎える公算が大きいとの見方を示した。写真は10日、ロンドンの首相官邸から出るジョンソン首相(2020年 ロイター/Simon Dawson)

英国のジョンソン首相は11日、難航している欧州連合(EU)との自由貿易協定(FTA )交渉について、合意が成立しないまま年末の離脱移行期間の終了を迎える公算が大きいとの見方を示した。

ジョンソン首相は記者団に対し「1月1日以降、英国が思うままに行動できる結論に向かわざるを得ない公算が極めて大きくなっている。これは英国にとって素晴らしいことだと考えている」と述べた。

ただ「大きな提案や大幅な変更が提示されれば、耳を傾けたい」とも語った。

英政府高官によると、首相はその後、通商協定を結ばずにEUを離脱した場合の準備状況を確認するため、ゴーブ内閣府担当相(国務相)らと協議した。

イタリアのコンテ首相は、根本的な問題が未解決のまま残っている、と指摘。「残された時間は無くなっており、『ハード・ブレグジット(合意なしのEU離脱)』に備える必要がある」と述べた。

欧州委員会のフォンデアライエン委員長はこの日、英国との通商交渉について、公平な競争環境の確保とEUの漁船による英海域での漁業が争点となっており、依然立場に開きがあると指摘。13日に合意のための条件が整っているかどうか決定を下すと述べた。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【話題の記事】
・新型コロナが重症化してしまう人に不足していた「ビタミン」の正体
・巨大クルーズ船の密室で横行する性暴力



ニューズウィーク日本版 英語で学ぶ国際ニュース超入門
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年5月6日/13日号(4月30日発売)は「英語で学ぶ 国際ニュース超入門」特集。トランプ2.0/関税大戦争/ウクライナ和平/中国・台湾有事/北朝鮮/韓国新大統領……etc.

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

ユーロ圏CPI、4月はサービス上昇でコア加速 6月

ワールド

ガザ支援の民間船舶に無人機攻撃、NGOはイスラエル

ワールド

香港警察、手配中の民主活動家の家族を逮捕

ビジネス

香港GDP、第1四半期は前年比+3.1% 米関税が
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
2025年5月 6日/2025年5月13日号(4/30発売)

「ゼロから分かる」各国・地域情勢の超解説と時事英語

メールマガジンのご登録はこちらから。
メールアドレス

ご登録は会員規約に同意するものと見なします。

人気ランキング
  • 1
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 2
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 3
    MRI検査で体内に「有害金属」が残留する可能性【最新研究】
  • 4
    中国で「ネズミ人間」が増殖中...その驚きの正体とは…
  • 5
    ロシア国内エラブガの軍事工場にウクライナが「ドロ…
  • 6
    日本の未婚男性の「不幸感」は他国と比べて特異的に…
  • 7
    マリフアナを合法化した末路とは? 「バラ色の未来…
  • 8
    タイタニック生存者が残した「不気味な手紙」...何が…
  • 9
    パニック発作の原因の多くは「ガス」だった...「ビタ…
  • 10
    使うほど脱炭素に貢献?...日建ハウジングシステムが…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中