【香港人の今5】「香港人には3種類しかいない。順民、暴民と移民だ」18歳女子大学生
RISING LIKE A PHOENIX
在日香港人組織「Stand with HK at JPN」メンバー ウィリアム・リー(27)
2019年6月以降、日本の街頭にも香港の抗議活動を支援する香港人がいた。翻る「光復香港 時代革命」の旗の下、ウィリアムは素顔のままで取材を受けた。「香港でできないことを海外でやる。黙れと中国共産党政府が望むなら、より声を挙げていきたい」
サラリーマンである彼の会社で政治議論は制限されてないが、日本人同僚のほとんどは政治に興味がない。何度も日本のテレビ局に取材されたのに、会社の友人も彼のことに気付かない。
日本の現状には、民主化運動が始まる前の香港の面影がある、と彼は思う。「社会が穏やかで、みんなが幸せな生活を送り、現状に満足している。政治参加の動機がなく、特に若者の投票率が低い」
日本語で香港の状況を説明する周庭(アグネス・チョウ)が話題となったことで、日本人の香港への関心は高まった。在日香港人組織はこのチャンスを利用し、香港の最新状況を日本人へ解説しつつ、日本人と香港人が意見交換するイベントも開いた。
国家安全維持法施行後も自己規制せず、いつもより10倍以上多くの旗を掲げて渋谷でデモをした。ただ、この法律は香港にいる者だけでなく、海外にいる香港人や外国人にも適用される。「チームのみんなはもう一生香港に戻れない覚悟ができている」
帰れないのなら、異郷の日本であらゆる方法を試すしかない。在日香港人組織「Dawn of Hong Kong」と連携し、人権というテーマを掲げてめったに国際問題に声を上げない日本の国会を説得。香港国家安全維持法に反対する署名に超党派議員124人が賛同した。
「次の段階ではマグニツキー法(人権制裁法)と香港難民救済法案の日本版の成立を促す。ウイグルや内モンゴル、台湾など中国政府が抑圧している民族と声を挙げ続けたい」
過去1年間、香港のために国際社会で戦い、実際の行動で香港の希望を証明してきた。「香港は僕らの家。見捨てるなんてできない」
<2020年11月24日号掲載(盈とウィリアム・リーはウェブサイトのみ掲載)>
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