大統領選TV討論会で注目された「プラウド・ボーイズ」とは何者か?
討論会でのこの発言を受け、メッセージングアプリ「テレグラム」上のプラウド・ボーイズのチャンネルでは、自分たちのロゴに「下がって待機せよ」の文言を加えた画像が投稿されたり共有されたりした。
メンバーの1人、ジョー・ギグス氏はソーシャルメディアの「パーラー」で、自分たちが大統領に言及されたことを祝福。「大統領は待機せよとわれわれに伝えた。誰かがアンティファに対処する必要があるからだ。了解、閣下。われわれは準備ができている」と書き込んだ。
トランプ氏は30日、ホワイトハウスで記者団に対し、プラウド・ボーイズについてよく知らないとしつつも、そのグループは米国の法と秩序の執行状況を見守るべきだと述べた。
最近の抗議活動への関与
プラウド・ボーイズはここ数カ月、ポートランドなどの都市での「ブラック・ライブズ・マター」運動のデモ隊らと激しく衝突している。メンバーは集会ではしばしば黒と黄色のポロシャツを着用、防護装備をつけ、拳銃やペイントボール銃、野球のバットなどで武装している。
ポートランドでの26日の同グループ集会の前には、ブラウン州知事(民主党)が騒乱で市民の生命が脅かされる危険があるとして緊急事態を宣言した。この集会には何百人ものプラウド・ボーイズ支持者が参加した。
プラウド・ボーイズはヘイト団体か
反ヘイト団体の南部貧困法センター(SPLC)は2018年、プラウド・ボーイズをヘイトグループと認定した。プラウド・ボーイズ共同創設者のマクインズ氏はこれに対し19年2月、SPLCが「意図的にうそをつき」、自分の評判を損なおうとしているとして提訴した。裁判は続いている。双方の弁護士はコメント要請に返答していない。
ブラウン知事は30日にツイッターでプラウド・ボーイズを批判した。「はっきりさせておこう。プラウド・ボーイズは白人至上主義者たちだ」。さらに「人種差別とヘイトは愛国心の形ではない」とも投稿した。