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キリスト教ローマ教皇が13人の新枢機卿を指名 布教拡大や性的虐待のイメージ刷新など反映する人選に
ローマ教皇は新たに13人の枢機卿を指名した。出身国は8カ国で、9人は、教皇の死去または退任後の後継者を決める選挙「コンクラーベ」で投票する資格があるという。バチカンで撮影(2020年 ロイター/Remo Casilli)
ローマ教皇は25日、新たに13人の枢機卿を指名した。出身国は8カ国で、9人は、教皇の死去または退任後の後継者を決める選挙「コンクラーベ」で投票する資格があるという。残りの4人は、教会に対する長年の貢献を理由に選出されており、80歳以上であることから投票の資格はない。
指名は、サン・ピエトロ広場を訪れた人々に窓から行なった講話で突然発表された。
9人の中には、アフリカ系米国人としては初の枢機卿となるウィルトン・グレゴリー・ワシントンDC司教が含まれている。同司教は、5月のジョージ・フロイドさん死亡事件を受け、米国内における人種間の緊張緩和に向け対話を呼びかけたほか、トランプ大統領がワシントンのカトリック教会を撮影場所に使用した件で間接的に大統領と対立した経緯がある。
13人は、11月28日にバチカンで行われる枢機卿会議中の叙任式により就任する。
13人の出身国は、イタリア、マルタ、ルワンダ、米国、フィリピン、チリ、ブルネイ、メキシコ。
ルワンダとブルネイからの選出には、カトリック教徒の少ない遠隔地域における教会の権限拡大推進を目指す教皇の政策が反映された。またチリからあえてスペイン人を選出した選択には、高位聖職者の性的虐待問題に揺れる同国のカトリック教会を外国人の関与により再興しようとする政策が背景となるなど、人選には教皇の方針が色濃く反映された。
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