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米司法米最高裁リベラル派女性判事ギンズバーグ死去 大統領選控え後任が焦点
米最高裁判所のリベラル派女性判事、ルース・ギンズバーグ氏(写真)が、すい臓がんによる合併症のため死去した。トランプ大統領は来週後任を指名すると表明。米国社会の分断が進む中、後任人事次第で最高裁判事の構成はさらに保守化する可能性がある。写真は2019年9月、ワシントンで撮影(2020年 ロイター/Sarah Silbiger)
米最高裁判所のリベラル派女性判事、ルース・ギンズバーグ氏が18日、すい臓がんによる合併症のため死去した。トランプ大統領は来週後任を指名すると表明。米国社会の分断が進む中、後任人事次第で最高裁判事の構成はさらに保守化する可能性がある。
ギンズバーグ氏はワシントンの自宅で、親族に見守られて死去した。87歳だった。最高裁が明らかにした。
1993年から最高裁判事を務めた同氏は女性の権利拡大を推進し、リベラル派の象徴的な存在だった。現在の最高裁判事の中で最高齢で、判事を務めた期間はトーマス判事に次いで長い。また、米最高裁史上で2人目の女性判事だった。
最高裁判事は終身制で、ギンズバーグ氏が死去する前の構成は保守派5人に対しリベラル派が4人だった。
トランプ大統領は声明で「米国は法の巨人の死を悼んでいる」と哀悼の意を示し、ギンズバーグ氏の決定が「すべての米国人、そして偉大な法律家たちを鼓舞した」とたたえた。一方、19日には遊説先のノースカロライナ州ファイエットビルで、ギンズバーグ氏の後任として女性を指名すると表明。「来週に指名を発表する。女性になる」と述べた。
トランプ氏はこれより先、最高裁判事候補として2人の女性判事を称賛。シカゴに本部を置く第7巡回区控訴裁のエイミー・コニー・バレット氏と、アトランタに本部を置く第11巡回区控訴裁のバーバラ・ラゴア氏で、両氏ともにトランプ氏が連邦控訴裁判事に昇格させた保守派の判事となる。
11月3日の大統領選で再選を目指す共和党のトランプ氏は、2017年と18年に2人の保守派の最高裁判事を任命している。最高裁判事の就任には上院の承認が必要となる。上院は共和党が過半数議席を占めている。
共和党のマコネル上院院内総務は、トランプ氏が指名する候補の承認を巡り速やかに採決を行う意向を示した。
一方、民主党の大統領候補バイデン前副大統領は、大統領選前にトランプ氏が後任を指名し上院が採決すべきでないと表明。大統領選で勝利した人物が後任を選ぶべきだと述べた。
公共ラジオ(NPR)の18日の報道によると、ギンズバーグ氏は亡くなる前に孫娘に対し、自身の最も強い願いは、新たな大統領が就任するまで自身の後任が置かれないことだ、と伝えたという。
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