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パンデミック菅義偉新内閣は安倍政権を踏襲 主要閣僚は軒並み再任
自民党の菅義偉総裁(写真)が午後、衆参両議院で第99代首相に選出された。写真は都内で撮影(2020年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)
自民党の菅義偉総裁が16日午後、衆参両議院で第99代首相に選出された。官房長官として支えた安倍晋三内閣の政策を踏襲、財務相や外相など主要閣僚を再任した。規制緩和や社会・経済のデジタル化、地方経済の活性化にも力を入れる見通しだ。
「まさしく継承内閣」
自身の後任となる官房長官には加藤勝信厚生労働相を充てた。麻生太郎副総理兼財務相、西村康稔経済再生・経済財政担当相、梶山弘志経済産業相、茂木敏充外相ら主要閣僚を軒並み再任したほか、河野太郎防衛相を行政改革・規制改革担当相に、武田良太国家公安委員長を総務相に横滑りさせた。安倍首相の実弟の岸信夫元外務副大臣を防衛相に起用した。
このあと皇居での任命式などを経て新内閣が発足する。菅氏は午後9時から記者会見を行う。
菅氏は7年8カ月の長期政権となった第2次安倍政権からバトンを引き継ぐ。新型コロナウイルス対策、経済政策、外交で安倍氏のやり方をおおむね踏襲するとみられる。自民党総裁に選ばれた14日、「安倍首相の取り組みを継承し、進めていかないといけない。私にはその使命がある」と語った。
さらに菅氏は、官房長官時代に取り組んだ縦割り行政の改革を進め、各省庁から人材を集めてデジタル庁を設置することを公言している。携帯電話料金の値下げ、地方経済の活性化などに注力することも強調している。
東京を拠点に日本の政治や経済を長く見てきた運用会社ウィズダムツリー・ジャパンのイェスパー・コールCEO(最高経営責任者)は、「まさしく(安倍政権の)継承内閣」と指摘。「実行性はあるが、刺激は感じられない」と話す。
「解散はいつあっても」
菅氏は午後に行われた衆議院の首相指名選挙で、投票総数462票のうち314票を獲得した。立憲民主党の枝野幸男代表は134票だった。参議院では240票のうち菅氏が142票、枝野氏が78票だった。
自民党総裁選でいち早く菅氏支持に回った二階俊博幹事長はNHKの取材に対し、「責任を持って新首相を盛り上げていきたい」と発言。解散は首相の専権事項とした上で、「党はいつあっても対応できるよう準備を整えている」と述べた。
一方、最大野党である立憲民主党の福山哲郎幹事長は「どういう政権を作りたいか(国民に)呼びかけていただきたい」と要望。「コロナ対策や経済の厳しさについて、前政権の施策をどう転換していくか、機能しなかったことを総括し、国民に語り掛けていただきたい。(立憲民主党としては)早期に代表質問や予算委員会などで論戦を挑んでいきたい」と語った。
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