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領土問題中印外相、ヒマラヤの国境係争地帯から即時撤退と緊張緩和で合意 モスクワで会談
中国の王毅外相(写真・右)とインドのジャイシャンカル外相(同・左)は9月10日、モスクワで会談し、ヒマラヤの国境係争地帯での緊張緩和と、「平和と安定」の回復に向けた措置を取ることで合意した。 ロシア外務省提供(2020年 ロイター)
中国の王毅外相とインドのジャイシャンカル外相はモスクワで10日会談し、ヒマラヤの国境係争地帯での緊張緩和と、「平和と安定」の回復に向けた措置を取ることで合意した。
現在の状況は互いの利益に合致しないことや、双方の部隊が迅速に撤退して緊張を緩和することなどを盛り込んだ声明を発表した。
上海協力機構の会議に合わせて会談した。係争地帯では威嚇射撃を巡り互いが非難を続けていた。
中国外務省は11日、「王毅外相はジャイシャンカル外相に、発砲やその他の危険行為は双方の取り決めに違反しており、即座にそれらの挑発行為を止めることが不可欠と主張した」と声明を発表した。
また王毅外相は、国境を越えたすべての人員と装備を移動させ、緊張緩和に向け双方の部隊は「すぐに撤退しなければならない」と述べたという。
インド政府筋によると、ジャイシャンカル外相は王毅外相に対し、実効支配線への中国軍増派に懸念を表明。これに対し「中国側からは信頼できる説明はなかった」とし、度重なる中国部隊の挑発的行動は両国合意を踏みにじるものだと指摘。現状を一方的に変更しようとする試みには反撃する意向を示した。
中国共産党の機関紙「人民日報」系の環球時報は10日遅く、インドとの協議には臨戦態勢でのぞむべきとの論説を掲載した。「中国側は外交努力が失敗した場合の軍事行動に十分備えなければならない。前線の部隊は緊急事態に対応しいつでも戦える準備をすべきだ」と主張した。
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