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欧州拘束中のベラルーシ野党指導者、国外追放逃れる 国境で自らパスポートを破る
インタファクス・ウクライナ通信は、ベラルーシの野党指導者で行方不明になっていたマリア・コレスニコワ氏(写真)がパスポートを破り捨ててウクライナへ国外追放できないようにしたと伝えた。ベラルーシ・ミンスクで8月24日撮影(2020年 ロイター/Vasily Fedosenko)
ベラルーシの首都ミンスクで何者かに拘束され、行方が分からなくなっていた反体制派幹部のマリア・コレスニコワ氏が、国境付近に連行されて出国を迫られたものの、同氏がパスポートを破り捨てて国外追放を逃れたことが分かった。
コレスニコワ氏とともに拘束されていた反体制派幹部2人が、ウクライナの首都キエフで記者会見を開き、明らかにした。
それによると、2人はベラルーシ当局に拘束された後、国境付近でコレスニコワ氏と合流。3人は車で出国するよう命じられたが、「コレスニコワ氏が車中で自分のパスポートを見つけると、それを粉々に破って窓の外に投げ捨ててしまった。それから自らも窓から外に抜け出し、そのままベラルーシの国境に向かって歩いて行き、そこで再び拘束された」という。
ウクライナのゲラシュチェンコ副内務相はフェイスブックに、ベラルーシ当局がコレスニコワ氏を国外へ追放しようとしたが、同氏がこれを阻んだと投稿。コレスニコワ氏はベラルーシ領内にとどまっているとし、「同氏の命と健康はルカシェンコ・ベラルーシ大統領が責任を負っている」と指摘した。
ベラルーシの国境管理官はロイターの電話取材に「コレスニコワ氏は拘束されている」と述べたが場所は明らかにしなかった。
こうした中、ルカシェンコ大統領はロシアの記者団に対し、再選挙を実施する可能性を排除しないものの、自分が国家を災いに導いていると批判する反対派とはいかなる話し合いも行わないと述べた。
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