撃墜されたウクライナ機、被弾後も操縦士は「19秒間」生きていた
Ukrainian Flight Recordings Reveal Passengers Alive After First Missile Hit
ブラックボックスは国際調査チームの手で解析するため、6月にパリに送られた。
解析には撃墜による犠牲者の出身国(アメリカ、ウクライナ、フランス、カナダ、イギリス、スウェーデン)の関係者も参加したと、イラン航空当局は明らかにしている。
航空当局の責任者は「データの取り出しはあくまでも安全と類似の事件の防止を目的に行われた」と述べるとともに、「このプロセスのいかなる政治的利用」もすべきではないと牽制した。
またAP通信によれば、この責任者はイランの空域について「(外国の航空機を)受け入れる準備が整っており安全だ」と主張したという。
イランでは新型コロナウイルスの大規模な流行が起き、ジョンズ・ホプキンス大学のデータによれば死者数は2万人を超え、中東で最多、全世界でも第10位となっている。
コロナ禍においてもアメリカからの経済制裁は続いており、イラン外務省の報道官は4月、これを「医療テロ」だと非難した。
報道官はトランプ政権が「経済・医療テロによりイラン国民の健康を危険にさらして」おり、「人道に対する罪を犯している」と述べた。
これに対しトランプ政権は、医療機器は制裁の例外扱いとなっているとして、報道官の発言を一蹴している。
8月19日、ドナルド・トランプ米大統領は、2015年のイラン核合意で解除された対イラン国連制裁の復活に向けた手続きに入ったと明らかにした。ちなみにアメリカは2018年に核合意から離脱している。
(翻訳:村井裕美)
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