「米コロナ致死率は世界最低」と繰り返すトランプの虚言癖
Trump Falsely Insists U.S. Has 'Lowest Mortality Rate' From Coronavirus
トランプはウォレスに対し、アメリカ政府のコロナ危機への対応の責任は最終的には自分にあると述べた。その一方でトランプは、一部の州では知事の対応に問題があったとの見方を示した。
「すべての責任は常に私にある。なぜなら私の(大統領という)職は最終的にはそういうものでもあるからだ。私はすべての人の司令塔にならねばならない」とトランプは述べた。「うまく対処した知事たちもいたが、対応がまずかった知事もいる。本来あるべき物資がなかった。私はすべての人に(物資を)供給した」
トランプの主張にウォレスがデータを上げて反論したのは致死率の問題だけではない。トランプは、民主党の大統領候補であるジョー・バイデン前副大統領が警察への予算打ち切りや警察組織の解体を求めていると、事実と異なる主張を行った。だが実際は、バイデンは警察の改革はある程度支持しているものの、彼にせよ民主党議員の多くにせよ、警察予算の打ち切りまでは支持していない。
「それにバイデンは、警察予算の打ち切りを求めている」とトランプは言った。
これに対しウォレスは「そんなことはしていない」と応じた。
反論にイライラ、墓穴を掘る場面も
トランプはいらだった様子になり、バイデンが民主党の予備選でライバルだった左派のバーニー・サンダース上院議員とともに政策目標をまとめたことをやり玉に挙げた。これについてもウォレスは、政策目標では「警察予算の打ち切りに関して何も触れられていない」と反論した。
するとトランプは、政策目標の文書をこの場でチェックしようと言いだした。ウォレスによればその結果、トランプは「自らの考えと異なる点を多く」見つけたものの、この中に警察予算の打ち切りや警察組織の解体に関する記述は一切含まれていなかったという。
(翻訳:村井裕美)
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