中国「マスク外交」で信頼失墜、ヨーロッパでの印象が悪化
中国はコロナ禍の「救世主」にはなれなかったようだ XINHUA/AFLO
<送られてきたマスクの品質に問題があったことで、中国に対して反感が強まる欧州諸国>
中国の「マスク外交」は失敗に終わったらしい。
シンクタンクのヨーロッパ外交評議会がヨーロッパ9カ国で、中国への印象が新型コロナ前後でどう変わったかを聞いた結果、フランスとデンマークでは悪化が62%に対し好転がそれぞれ6%と5%、ドイツは悪化が48%に対して好転は7%。9カ国の平均では悪化が48%に対し、好転はわずか12%だった。
中国から送られてきたマスクなどの物資に品質上の問題があったことで中国への信頼は傷ついており、マスク外交は中国への反感の一因になっている。
中国はコロナ禍の「救世主」にはなれなかったようだ。
■中国への印象が好転したと答えた欧州9カ国の回答の平均
12%
■中国への印象が悪化したと答えた欧州9カ国の回答の平均
48%
■中国への印象が好転したと答えたデンマーク人。悪化は62%
5%
<本誌2020年7月14日号掲載>
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