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中東サウジ、今年は海外のイスラム教徒による大巡礼受け入れ中止 新型コロナ対策で
サウジアラビア政府はイスラム教徒の同国聖地への大巡礼(ハッジ)について、2020年は海外からの信者の受け入れを中止すると発表した。写真は社会的距離を取ってカアバ神殿で祈る信者。5月4日、メッカで撮影(2020年 Saudi Press Agency)
サウジアラビア政府は22日、イスラム教徒の同国聖地への大巡礼(ハッジ)について、2020年は海外からの信者の受け入れを中止すると発表した。新型コロナウイルスの感染拡大を受けた措置で、国内の信者も感染対策を行った上で受け入れる。
ハッジは、経済と体力に余裕があるイスラム信者が一生のうち1度は参加するよう義務付けられている儀式。サウジが海外からのハッジ受け入れを中止するのは近代では初めてとみられる。
政府は、公衆衛生の観点に基づき、ハッジが安全な方法で行われることを踏まえた決定だとし、人々の命を守るというイスラムの教えに沿ったものだと説明した。
サウジの新型コロナ感染者は16万人を超え、死者は1307人となっている。ここ2週間で新規感染者が増えている。
約1週間のハッジ期間中、メッカとメディナには約250万人が訪れる。当局データによると、ハッジ以外の時期の小規模の巡礼(ウムラ)を含め、巡礼に伴うサウジの外貨収入は年間約120億ドルに達する。
マレーシアとインドネシアは、サウジの発表に先立ち、感染拡大を防ぐために自国の信者が巡礼でサウジを訪れることを禁止すると発表していた。
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