最新記事

トランプ

空席だらけのトランプ選挙集会は落ち目のしるし?

TikTok Teens Trounce Trump's 'Death Star' Campaign in Tulsa Turnout Tussle

2020年6月22日(月)18時05分
エミリー・ツァコル

パースケールは、タルサの集会の出席者数が予想を大幅に下回った責任はメディアにあると主張。「抗議デモの可能性があるので、出席を止めた」というツイートをリツイートした。

新型コロナウイルスは「すぐに消え失せる」と発言するなどリスク軽視の発言と対応を繰り返してきたトランプの集会では、マスクをするかしないかも個人の自由、社会的距離も無視で、クラスター発生も心配されるほど。集会のスタッフからは6人の感染が確認されたが、トランプは「検査を増やすから感染者も増える、検査を縮小しろ」と演説で言ってのけた。

オクラホマ州タルサは、1921年に起きた白人による黒人虐殺の舞台だが、トランプは黒人差別に対する抗議デモが何週間も続くなかでこの地を選んでやってきて、演説ではそのことに一言も触れなかった。

選挙活動はパンデミックで中断していたため、タルサの集会は「デス・スター」と名付けられたトランプ再選運動の数カ月ぶりの大きな遊説イベントだった。デス・スターは、映画「スターウォーズ」シリーズに登場する悪の帝国の宇宙要塞の名だ。

ブラック・ライブス・マター(黒人の命は大事)を唱えるデモ隊は午後いっぱいタルサの会場の入り口の前に集まり、会場に到着したトランプ支持者の入場を妨害した。

若者たちにはめられた?

集会への出席を妨害するTikTokの運動が、実際にどれだけ出席者数を減少させたかはわからない。少なくともトランプの集会に膨大な数の登録があったというパースケールの見込みが外れたことは確かだ。

集会の前の週、バースケールは集会への参加登録が数百万人にのぼったと発言した。データサイエンティストと政策専門家は本誌に、この情報はトランプの再選を支持する層の規模を見極める役に立つかもしれないと語っていた。

トランプ陣営の公式ツイッターはのちに、集会はライブ配信され、数百万人が視聴したと主張した。

(翻訳:栗原紀子)

【話題の記事】
女性の美を競う世界大会5大会すべてで黒人女性が優勝する時代に
【写真特集】ポルノ女優から受付嬢まで、トランプの性スキャンダルを告発した美女たち

20200630issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2020年6月30日号(6月23日発売)は「中国マスク外交」特集。アメリカの隙を突いて世界で影響力を拡大。コロナ危機で焼け太りする中国の勝算と誤算は? 世界秩序の転換点になるのか?

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

アングル:フィリピンの「ごみゼロ」宣言、達成は非正

ワールド

イスラエル政府、ガザ停戦合意を正式承認 19日発効

ビジネス

米国株式市場=反発、トランプ氏就任控え 半導体株が

ワールド

ロシア・イラン大統領、戦略条約締結 20年協定で防
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプ新政権ガイド
特集:トランプ新政権ガイド
2025年1月21日号(1/15発売)

1月20日の就任式を目前に「爆弾」を連続投下。トランプ新政権の外交・内政と日本経済への影響は?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「拷問に近いことも...」獲得賞金は10億円、最も稼いでいるプロゲーマーが語る「eスポーツのリアル」
  • 2
    「搭乗券を見せてください」飛行機に侵入した「まさかの密航者」をCAが撮影...追い出すまでの攻防にSNS爆笑
  • 3
    【クイズ】世界で1番マイクロプラスチックを「食べている」のは、どの地域に住む人?
  • 4
    【クイズ】次のうち、和製英語「ではない」のはどれ…
  • 5
    感染症に強い食事法とは?...食物繊維と腸の関係が明…
  • 6
    フランス、ドイツ、韓国、イギリス......世界の政治…
  • 7
    オレンジの閃光が夜空一面を照らす瞬間...ロシア西部…
  • 8
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者…
  • 9
    「ウクライナに残りたい...」捕虜となった北朝鮮兵が…
  • 10
    強烈な炎を吐くウクライナ「新型ドローン兵器」、ロ…
  • 1
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者が警告【最新研究】
  • 2
    体の筋肉量が落ちにくくなる3つの条件は?...和田秀樹医師に聞く「老けない」最強の食事法
  • 3
    睡眠時間60分の差で、脳の老化速度は2倍! カギは「最初の90分」...快眠の「7つのコツ」とは?
  • 4
    メーガン妃のNetflix新番組「ウィズ・ラブ、メーガン…
  • 5
    「拷問に近いことも...」獲得賞金は10億円、最も稼い…
  • 6
    轟音に次ぐ轟音...ロシア国内の化学工場を夜間に襲う…
  • 7
    【クイズ】世界で1番マイクロプラスチックを「食べて…
  • 8
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参…
  • 9
    ドラマ「海に眠るダイヤモンド」で再注目...軍艦島の…
  • 10
    【クイズ】次のうち、和製英語「ではない」のはどれ…
  • 1
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者が警告【最新研究】
  • 2
    大腸がんの原因になる食品とは?...がん治療に革命をもたらす可能性も【最新研究】
  • 3
    体の筋肉量が落ちにくくなる3つの条件は?...和田秀樹医師に聞く「老けない」最強の食事法
  • 4
    夜空を切り裂いた「爆発の閃光」...「ロシア北方艦隊…
  • 5
    インスタント食品が招く「静かな健康危機」...研究が…
  • 6
    TBS日曜劇場が描かなかった坑夫生活...東京ドーム1.3…
  • 7
    「涙止まらん...」トリミングの結果、何の動物か分か…
  • 8
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 9
    「戦死証明書」を渡され...ロシアで戦死した北朝鮮兵…
  • 10
    「腹の底から笑った!」ママの「アダルト」なクリス…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中