最新記事

アートプロジェクト

BTSとアートのグローバルコラボが始動

K-Pop Band's Global Art Project

2020年2月8日(土)11時00分
キム・スー

世界中にファンを持つBTSとアートが結び付くと何が起こるのか Jeenah Moon-REUTERS

<Kポップの超人気グループが世界5都市で芸術の「再定義」に挑む>

Kポップの超人気グループBTS(防弾少年団)が1月14日、アートプロジェクト『CONNECT, BTS』をスタートさせた。22組のアーティストと世界5都市を結ぶ大規模な企画で、ロンドンから始まり、ベルリン、ブエノスアイレス、ソウル、ニューヨークで同時多発的に幕を開ける。

公式サイトによれば、プロジェクトの目的は「アートと音楽、有形と無形、アーティストと観客、アーティストとアーティスト、理論と実践の関係を再定義する」こと。都市ごとに作品を1点ずつ公開し、世界をつなぐ(コネクト)という。

14日にはロンドンのサーペンタイン・ギャラリーで、プロジェクトの第1弾が始動。デンマーク人アーティストのヤコプ・クスク・スティーンスンの映像作品『カタルシス』が披露された。バーチャルな原生林とそれを取り巻く生態系を再現したデジタルインスタレーションだ。

「スローメディア」のコンセプトを表現したという映像と共に、スティーンスンが北米の森林で録音した背景音が流れる。水の音や鳥のさえずりなど、自然の音に囲まれて森を歩いているような感覚に浸れる作品だ。実際に会場に足を運べない人は、ウェブサイトの動画で雰囲気を味わえる。

BTSはこの作品について「自然とテクノロジー、人間と自然をつなげる『カタルシス』は、私たちに過去、現在と未来のつながりを考えさせる」と述べている。「自然を愛する者として、私たちはこの風景を大いに楽しみ、心から感動した」

SNSには展示を見た多くの人々が投稿し、世界中のファンが『CONNECT, BTS』の話題に沸いている。ツイッターには「本当にすごい体験」「BTSはアートを最高の形で再定義している」「現代のルネサンス」といった絶賛の声があふれる。

BTSがアートに進出したこのプロジェクト。ニューヨークでの公開が終わる3月末までに、どんな化学反応を起こすだろうか。

<本誌2020年2月4日号掲載>

20200211issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2020年2月11日号(2月4日発売)は「私たちが日本の●●を好きな理由【韓国人編】」特集。歌人・タレント/そば職人/DJ/デザイナー/鉄道マニア......。日本のカルチャーに惚れ込んだ韓国人たちの知られざる物語から、日本と韓国を見つめ直す。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

独インフレ率、11月は前年比2.4% コアインフレ

ワールド

イスラエルとヒズボラ、互いに停戦違反非難 レバノン

ワールド

オーストラリア、16歳未満のSNS禁止へ 1月から

ワールド

豪中銀総裁「当面は利下げできず」 コアインフレ依然
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:老けない食べ方の科学
特集:老けない食べ方の科学
2024年12月 3日号(11/26発売)

脳と体の若さを保ち、健康寿命を延ばす──最新研究に学ぶ「最強の食事法」

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「時間制限食(TRE)」で脂肪はラクに落ちる...血糖値改善の可能性も【最新研究】
  • 2
    リュックサックが更年期に大きな効果あり...軍隊式トレーニング「ラッキング」とは何か?
  • 3
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋トレに変える7つのヒント
  • 4
    トランプを勝たせたアメリカは馬鹿でも人種差別主義…
  • 5
    谷間が丸出し、下は穿かず? 母になったヘイリー・ビ…
  • 6
    バルト海の海底ケーブル切断は中国船の破壊工作か
  • 7
    寿命が5年延びる「運動量」に研究者が言及...40歳か…
  • 8
    「このまま全員死ぬんだ...」巨大な部品が外されたま…
  • 9
    日本を標的にする「サイバー攻撃者」ランキング 2位…
  • 10
    NewJeansはNewJeansじゃなくなる? 5人と生みの親ミ…
  • 1
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 2
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋トレに変える7つのヒント
  • 3
    寿命が5年延びる「運動量」に研究者が言及...40歳からでも間に合う【最新研究】
  • 4
    北朝鮮は、ロシアに派遣した兵士の「生還を望んでい…
  • 5
    「このまま全員死ぬんだ...」巨大な部品が外されたま…
  • 6
    「ダイエット成功」3つの戦略...「食事内容」ではな…
  • 7
    日本人はホームレスをどう見ているのか? ルポに対す…
  • 8
    リュックサックが更年期に大きな効果あり...軍隊式ト…
  • 9
    ロシア西部「弾薬庫」への攻撃で起きたのは、戦争が…
  • 10
    プーチンはもう2週間行方不明!? クレムリン公式「動…
  • 1
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 2
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参加で「ネットの自由」を得た兵士が見ていた動画とは?
  • 3
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 4
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋…
  • 5
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国…
  • 6
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査…
  • 7
    北朝鮮兵が味方のロシア兵に発砲して2人死亡!? ウク…
  • 8
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 9
    足跡が見つかることさえ珍しい...「超希少」だが「大…
  • 10
    ロシア陣地で大胆攻撃、集中砲火にも屈せず...M2ブラ…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中