ヒズボラが停戦合意違反、イスラエルが非難 レバノン南部を砲撃
11月28日、レバノンの治安筋と国営メディアによると、イスラエル軍は、レバノン南東部のイスラエルとの国境沿いの3つの町を戦車で砲撃した。レバノン南部のナバティエで同日撮影(2024年 ロイター/Adnan Abidi)
[ベイルート 28日 ロイター] - イスラエル軍は28日、ヒズボラが停戦合意に違反したと明らかにした。レバノンの治安筋によると、イスラエル軍はレバノン南部の6地区を戦車で砲撃した。
イスラエルとレバノンの武装組織ヒズボラの間では前日、「攻撃的な軍事作戦」を禁止する停戦合意が発効したばかり。
イスラエル軍によると、「容疑者」が車などで南部の複数の地域に入った。
イスラエル軍の戦車が砲撃した地区は国境から2キロ以内に位置するマルカバ、ワザニ、クファルチョウバ、キヤム、タイベのほか、マルジャユン周辺の農業地帯。治安筋によると、マルカバでは2人が負傷した。
ヒズボラのハッサン・ファドララ議員は、イスラエルが南レバノンの村に帰還する人々を攻撃したと非難した。
イスラエル軍は停戦発効後もレバノン領内の国境沿いの町に駐留しており、28日午前には国境沿いの町の住民に対し、安全のため帰還しないよう指示していた。
停戦合意では、イスラエル軍がレバノン南部から撤退するのに最大60日かかる。イスラエルのネタニヤフ首相は、国境付近の村に住民を帰還させないよう軍に指示したことを明らかにしている。
レバノンのベリ国会議長は27日、住民の帰還は可能だと述べていた。
ヒズボラは、イスラエル軍のレバノンからの撤退を「引き金に手をかけたまま」監視すると表明している。