中国、新型肺炎の死者25人・発症者830人 武漢など湖北省10都市が交通機関停止
封じ込め措置拡大
1100万人の人口を擁する武漢市の当局は23日、大半の公共交通機関の運行を停止した。航空機の出発便を停止し、鉄道駅を閉鎖したほか、市外に出ないよう市民に要請した。同市に近接する黄岡市(人口約700万人)も同様の措置を発表した。WHOの中国代表を務めるガウデン・ガレア氏は「これほどの大規模な都市封鎖は前例がない」と話した。
湖北日報が24日伝えたところによると、湖北省では計10都市が一部交通機関の運行を停止している。
赤壁、仙桃、枝江、潜江、咸寧、黄石、恩施市はバスの運行を停止。枝江市は病院、スーパーマーケット、ファーマーズマーケット、ガソリンスタンド、薬局を除くすべての公共施設を閉鎖した。
恩施市は屋内の娯楽施設も閉鎖。また、鄂州市は列車の駅を閉鎖している。
湖北省当局によると、同省では23日時点で549人の感染が確認されており、死者は24人。
また政府系地元紙の長江日報が24日報じたところによると、武漢市は感染患者に対応するため、ベッド数1000床の病院を新たに建設する作業を急いでいる。
同市近郊の地元労働者向け娯楽関連施設がある周辺で建設作業が進められており、早ければ週明けの完成を目指している。
24日付の北京日報によると、北京市政府は新型肺炎の感染地域への旅行から戻った市民に対し、14日間自宅から出ないよう指示した。
上海市政府も、「主要地域」から同市に移動してきた人々を対象に、自宅か、あるいは隔離所に14日間とどまるように指示した。
春節消費に冷や水
中国国内では、感染拡大を防ぐための措置が各地でとられ、観光にも影を落としている。
リゾート地として知られる海南島(海南省)の海口市は、図書館や美術館などの文化・観光施設を閉鎖。
北京では、春節の行事を含む大規模なイベントが取りやめとなり、市内有数の観光地である紫禁城も閉鎖された。
通常ならこの時期、大勢の観光客が訪れる上海ディズニーリゾートも、25日から営業を一時停止すると発表した。[nL4N29T1HV]
米国務省は23日、新型肺炎の流行に伴い、中国国内での旅行に一層注意するよう呼び掛けた。
台湾は武漢市からの訪問者が域内に入ることを禁止した。
*内容を追加しました。
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