弾劾調査:新証言でトランプ大統領「最悪の日」
Taylor Testimony Marks Trump's Worst Day in Office
大統領が政敵に関する捜査で外国政府に協力を求めること自体、職権乱用だと指摘されている。
しかもトランプ政権はウクライナ向けの4億ドルの軍事援助を一時的に棚上げにしていた。ミック・マルベイニー大統領首席補佐官代行は15日に開かれた下院の公聴会で、援助棚上げは民主党とバイデンを標的にした捜査を行うようウクライナに働きかけることと関係があった、と証言した。証言後に猛攻撃にさらされたマルベイニーは、すぐさま撤回を試み、「交換条件」など存在せず、軍事援助をちらつかせて、大統領の望む捜査をさせるなどということはあり得ないと、苦しい言い訳をした。
民主党のデビー・シュルツ下院議員はニューヨーク・タイムズの取材に応じ、テイラー証言は「胸が痛むほど詳細な」内容で、トランプ個人の政治的な目標とトランプ政権のウクライナ外交の「直接的なつながり」が疑問の余地なく明らかになったと語った。
トランプ側は「魔女裁判」と抗議
アメリカの選挙では外国人や外国政府から支援を受けることは違法だ。民主党のエレン・ワイントローブ連邦選挙管理委員長は今年に入り、「選挙に関連して、外国籍の人物から何らかの価値あるものを得ようとする、もしくは受け取ることは違法である」との声明を発表した。
トランプとトランプ支持者は、弾劾調査を「魔女裁判」「リンチ」と呼び、「党派的」な動きだと批判しているが、ウクライナ疑惑については、共和党の一部有力議員も深刻な懸念を表明している。
マルベイニーが証言を撤回したことについて、共和党のフランシス・ルーニー下院議員は、政権スタッフが公的な発言を安易に「引っ込める」ことは問題だと批判した。
「今さら引っ込めても、もはや事実関係は明らかだ。既に試合終了のゴングが鳴ったのだ」
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