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南米チリ、APEC首脳会議とCOP25の開催断念 反政府デモ激化受け
チリのピニェラ大統領は30日、11月に予定していたアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議の開催を断念すると発表した。同国のビニャ・デル・マールで5月撮影(2019年 ロイター/RODRIGO GARRIDO)
チリのピニェラ大統領は30日、11月に予定していたアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議の開催を断念すると発表した。反政府デモの激化が理由とみられる。12月の国連気候変動枠組条約第25回締約国会議(COP25)の開催も見送る。
大統領は「APECやCOP25の重要性を十分に理解しており、開催断念は非常に重い決断だった」と述べた。
APECを巡っては、米中首脳が会議に合わせて「第1段階」の通商合意締結を目指していた。米ホワイトハウスは30日、来月の合意文書署名を引き続き想定していると発表した。
チリでは今月に入り社会格差への不満からデモや暴動、放火が相次いでおり、これまでに少なくとも18人が死亡、約7000人が逮捕された。経済損失は14億ドル相当に上るとみられる。
ある米政府当局者はロイターに対し、チリ政府のAPEC開催取りやめはトランプ政権にとって予想外で驚いたと指摘。チリ政府の決定は報道を通じて認知しており、情報収集を急いでいるとした。
*内容を追加しました。