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トランプ政権アメリカ国籍の有無を問う、国勢調査にストップが
移民がカウントされなければ選挙結果も変わる? Nick Oxford-REUTERS
<マイノリティーの投票権保護という不自然な理由でこの質問にこだわったトランプの真意は?>
あなたは米国民ですか――アメリカで10年ごとに実施される国勢調査に、この質問項目を追加しようというトランプ政権の試みが頓挫した。
米最高裁は6月下旬、調査票に米国籍の有無を尋ねる質問を加えることを認めないとの判断を下した。これを受けて米政府は7月2日、20年の国勢調査に向けてこの項目を含めない調査票の印刷を始めると表明した。
不法移民に強硬姿勢を取るトランプ政権は、マイノリティーの投票権保護を強化するためという不自然な理由でこの質問の追加にこだわってきた。しかし人権団体や民主党陣営は、強制退去を恐れて国勢調査への回答を敬遠する移民が増え、調査の正確性が損なわれると批判。不法移民が多い州で統計上の人口が減れば、人口に比例して割り振られる連邦議会下院の議席数などに影響が出る恐れがあり、移民の多い州で支持を集める民主党にとって不利になるという事情もあった。
もっとも、トランプ大統領は諦め切れないようだ。3日には、国籍の質問を断念したとの報道は「フェイクだ! われわれは間違いなく前進している」とツイート。大統領令の発令を検討しているとの報道もある。
<本誌2019年7月16日号掲載>
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