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アメリカ外交トランプ、米政権批判のイギリス大使を非難 メイ首相に不満も
トランプ米大統領は、英国のキム・ダロック駐米大使と「今後対応しない」と言明した。写真は2017年1月、ワシントンのホワイトハウスでトランプ氏(左)とメイ英首相の記者会見を聞くダロック大使(中央)(2019年 ロイター/Carlos Barria)
トランプ米大統領は8日、英国のキム・ダロック駐米大使と「今後対応しない」と言明した。同大使が英政府向けの機密メモで、トランプ政権を「機能不全」で「無能だ」と評していたと報じられたことが背景。
トランプ氏はメイ英首相のことも批判。英政府当局者らは機密メモの流出に遺憾の意を表明した。
メイ首相の報道官は記者団に対し、メモ流出について「トランプ政権と連絡を取り、容認できないとの見解を伝えた。このようなことが起きたのは遺憾だ」と述べた。
トランプ大統領はツイッターへの投稿で「私はこの大使のことを知らないが、この人物は米国内で好かれることも、良く思われることもない。われわれは今後対応しない」と述べた。
退任が決まっているメイ首相についても英国の欧州連合(EU)離脱を巡る対応を批判。「メイ氏と彼女の代表はとんでもない混乱を引き起こしてくれた。私は対処の仕方を指南したが、彼女は別の方法を選んだ」とし、「近く新首相が就任することは偉大な英国に朗報だ。先月の素晴らしい公式訪問はとても楽しかったが、私が最も感銘を受けたのはエリザベス女王だった!」と述べた。
トランプ氏のツイートから数時間後にメイ首相の報道官は、メモ流出は遺憾だとの英国の見解を改めて表明。その上で「(ダロック大使は)引き続き首相の完全な支持を得ている」と述べた。
ワシントンを訪問中のフォックス英国際貿易相はBBCラジオで、会談を予定するトランプ氏の娘イバンカ氏に謝罪すると表明した。
また、次期英首相候補のハント外相は「私は米政権についてや米政権との関係に関する大使の評価に同意しないことを明確にしている。ただ彼が率直な評価を下す権利は擁護する」と述べた。その上で、メモを漏えいした人物は「重大な結果」に直面するとした。
ブレグジット党のファラージ党首は、次期英首相候補のボリス・ジョンソン氏が首相に選出された場合、ダロック大使のような人物は「姿を消す」だろうと指摘した。ファラージ氏はトランプ氏と関係が近いが、自身が次期駐米大使になる可能性については排除。BBCラジオに対し「私はそのポストの適任者ではないと思う」と語った。
今回の機密メモ流出を巡っては調査が進められている。メイ首相の報道官は、犯罪性を示す証拠が見つかれば警察が関与するとしている。
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