最新記事
香港中国返還記念日を迎えた香港 デモ隊が議会へ突入はかり機動隊と衝突
香港が中国に返還された記念日にあたる1日、香港で数百人のデモ隊が朝から機動隊とにらみ合った。写真はにらみあう両者。香港で撮影(2019年 ロイター/Thomas Peter)
香港が中国に返還された記念日にあたる1日、中国本土への容疑者引き渡しを可能にする「逃亡犯条例」改正に反対するデモ隊が、金属製のカートを入り口に打ち付けるなどして、議会にあたる立法府への突入を試みた。
100人以上の機動隊員が警棒で参加者を殴りつけたり、催涙スプレイを使用するなどして抗議デモの封じ込めを図っている。
先月には、条例改正に反対する数百万人がデモに参加。警官隊は催涙ガスを使ってデモ隊の強制退去を図った。
その後、香港の林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官は、改正案が事実上廃案になるとの見通しを示したが、デモ隊が要求する「完全撤回」には踏み込まなかった。
辞任を求める声が強まる行政長官は1日、同式典に出席するため、約2週間ぶりに公の場に姿を現した。
長官は「ここ数カ月間に起きた出来事が論争や市民と政府との対立につながった。私は政治家として、正確に民意を把握すべきといつでも自分に言い聞かせる必要があることに明確に気付かされた」と述べた。
「この出来事を受けて教訓をくみ取り、社会の期待や民意、世論にさらに寄り添う施政を行いたい」と強調した。
最近の抗議デモの主催者は、改正案を撤回しなかった政府に対する怒りから、1日の集会への参加者は増えるとの見方を示した。
香港英字紙サウスチャイナ・モーニング・ポストは匿名筋の話として、機動隊約5000人が警戒する見通しだと報じた。
1日は香港金融市場は休場となり、大半の企業が休業する。
*見出しと内容を更新しました。
2024年11月26日号(11月19日発売)は「超解説 トランプ2.0」特集。電光石火の閣僚人事で世界に先制パンチ。第2次トランプ政権で次に起きること。[PLUS]驚きの閣僚リスト/分野別米投資ガイド
※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら