最新記事

米朝首脳会談

北朝鮮、トランプの提案に関心 非武装地帯での首脳会談実現か

2019年6月29日(土)13時22分

トランプ米大統領はツイートし、G20大阪サミットの後に訪韓した際、北朝鮮の金正恩委員長と南北軍事境界線で握手をしたい、と呼びかけた。 写真は今年2月にベトナムで開かれた米朝首相会談。2月27日、ハノイで撮影(2019年 ロイター/Leah Millis)

トランプ米大統領は29日、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長と南北の非武装地帯で会う意向を示し、北朝鮮側も「意義ある機会」と応じた。

20カ国・地域(G20)首脳会議(サミット)で大阪滞在中のトランプ米大統領は29日朝ツイッターで、G20後に韓国を訪問する際「金委員長がこれを見ていれば、非武装地帯での南北軍事境界線で握手し挨拶したい」と書き込んだ。

大統領はその後記者団に対し、「今朝思いついたことだ。委員長がいるなら2分間だけでも会うことになるだろう。それがせいぜいだが、それでも構わない」と述べた。

大統領は29日中に韓国に向かい、30日にはワシントンに戻る予定。

これに対して北朝鮮の崔善姫第1外務次官は、「非常に興味深いが、正式な提案を受け取っていない」と述べた。北朝鮮の朝鮮中央通信(KCNA)が伝えたもので、同次官は「トランプ大統領の意向通り、軍事境界線で米朝首脳会談が実現すれば、両首脳の個人的関係がさらに深まり、両国関係が進展する意義ある機会となる」と述べた。

G20後の会見でトランプ大統領は、「委員長は非常に受容力がある。会う可能性はある」と指摘。「これはサミットではなく、握手と呼ぶべきものだ」とし、非武装地帯で会った場合は喜んで境界線を越えて北朝鮮側に足を踏み入れると述べた。

[大阪 29日 ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2019トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

20250408issue_cover150.png
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年4月8日号(4月1日発売)は「引きこもるアメリカ」特集。トランプ外交で見捨てられた欧州。プーチンの全面攻撃リスクにさらされるヨーロッパは日本にとって他人事なのか?

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

訂正-米テキサス州のはしか感染20%増、さらに拡大

ワールド

米民主上院議員、トランプ氏に中国との通商関係など見

ワールド

対ウクライナ支援倍増へ、ロシア追加制裁も 欧州同盟

ワールド

ルペン氏に有罪判決、次期大統領選への出馬困難に 仏
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:引きこもるアメリカ
特集:引きこもるアメリカ
2025年4月 8日号(4/ 1発売)

トランプ外交で見捨てられ、ロシアの攻撃リスクにさらされるヨーロッパは日本にとって他人事なのか?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 2
    ガムから有害物質が体内に取り込まれている...研究者が警鐘【最新研究】
  • 3
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?
  • 4
    ロシア空軍基地へのドローン攻撃で、ウクライナが「…
  • 5
    磯遊びでは「注意が必要」...6歳の少年が「思わぬ生…
  • 6
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大…
  • 7
    3500年前の粘土板の「くさび形文字」を解読...「意外…
  • 8
    メーガン妃のパスタ料理が賛否両論...「イタリアのお…
  • 9
    8日の予定が286日間に...「長すぎた宇宙旅行」から2…
  • 10
    なぜ「猛毒の魚」を大量に...アメリカ先住民がトゲの…
  • 1
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き詰った「時代遅れ企業」の行く末は?【アニメで解説】
  • 2
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?
  • 3
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山ダムから有毒の水が流出...惨状伝える映像
  • 4
    【独占】テスラ株急落で大口投資家が本誌に激白「取…
  • 5
    800年前のペルーのミイラに刻まれた精緻すぎるタトゥ…
  • 6
    ロシア空軍基地へのドローン攻撃で、ウクライナが「…
  • 7
    ガムから有害物質が体内に取り込まれている...研究者…
  • 8
    一体なぜ、子供の遺骨に「肉を削がれた痕」が?...中…
  • 9
    「この巨大な線は何の影?」飛行機の窓から撮影され…
  • 10
    現地人は下層労働者、給料も7分の1以下...友好国ニジ…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアでも販売不振の納得理由
  • 3
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛ばす」理由とは?
  • 4
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山…
  • 5
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやス…
  • 6
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 7
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 8
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦してい…
  • 9
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
  • 10
    【クイズ】アメリカを貿易赤字にしている国...1位は…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中