最新記事

トランプ政権

トランプ大統領の時間の大半は「オタク活動」に充てられている

Leaked Daily Schedule Shows Trump Mostly Does Nothing

2019年2月4日(月)16時12分
ベンジャミン・フィアナウ

図書館ができるほどツイートができた謎も解けた?(写真は、カリフォルニア州の「トランプ大統領ツイッター図書館」) Mario Anzuoni-REUTERS

<1日ほとんど働いてないスケジュールの実態が明らかに>

ドナルド・トランプ米大統領の個人スケジュールのデータから、大統領の1日の圧倒的大半が何も予定のない「エグゼクティブ・タイム」に充てられていることがわかった。トランプがしょっちゅうテレビを見たり、ツイッターでメディアを批判したり、手あたり次第に電話をかけたりするのもこの時間らしい。

ネットメディアのアクシオスはリークされたトランプのスケジュールを元に、過去3カ月間の大統領の毎日の行動を分析。その結果、トランプの1日の60%は、たった一人で誰にも邪魔されず、何の予定もない「エグゼクティブ・タイム」で占められていることがわかった。

具体的には、中間選挙後の11月6日から2月1日までの、トランプが起床してから寝るまでの時間(計502時間)のうち、何と297時間15分がエグゼクティブ・タイムだった。

「いかなる政権においても、大統領にとっても何より重要な資産は時間だというのに」と、ジャーナリストのクリス・ホイップルは、CNNに語っている。ホイップルは、歴代の大統領首席補佐官の活動をテーマにした『ゲートキーパーズ』という本の著者。「トランプはまた米大統領の基準を引き下げた」

一方、予定された会議に充てられたのは77時間で、移動時間は51時間。約40時間は昼食に充てられた。トランプは起床時間の半分以上をホワイトハウスの居住区域でテレビを見たり新聞を読んだり、報道に対してどう反応すべきか議員や側近、友人や非公式な顧問らと談笑して過ごしていることになる。

「大統領はいつも何かを企んでいる」

アクシオスがトランプの個人的なスケジュールを直接知る立場にある6人に確認したところによれば、トランプは通常午前6時前に起床するものの、午前中も半ばになるまでは大統領執務室にやってこないことが多い。1日の最初のミーティング(相手は情報当局者や首席補佐官)は通常、11〜11時半の間に行われる。

ある匿名のホワイトハウス高官によれば、トランプはプライベートな時間にも仕事をしているが、それはいわゆる「大統領の職務」ではない可能性があるとアクシオスに語っている。「彼はいつも電話をしたり、誰かとしゃべったりしている。いつも何かを企んでいるが、それはきちんとした形をなしているとは言いがたいものだ」

ちなみに11月7日のトランプのスケジュールは、首席補佐官との30分間のミーティングの後は7時間ぶっ通しの「エグゼクティブ・タイム」だった。

(翻訳:村井裕美)

ニューズウィーク日本版 トランプショック
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年4月22日号(4月15日発売)は「トランプショック」特集。関税発表の直後に90日間の猶予を宣言。世界経済を揺さぶるトランプの真意は?

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

アングル:保護政策で生産力と競争力低下、ブラジル自

ワールド

焦点:アサド氏逃亡劇の内幕、現金や機密情報を秘密裏

ワールド

米、クリミアのロシア領認定の用意 ウクライナ和平で

ワールド

トランプ氏、ウクライナ和平仲介撤退の可能性明言 進
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプショック
特集:トランプショック
2025年4月22日号(4/15発売)

大規模関税発表の直後に90日間の猶予を宣言。世界経済を揺さぶるトランプの真意は?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    しゃがんだ瞬間...「えっ全部見えてる?」ジムで遭遇した「透けレギンス」投稿にネット騒然
  • 2
    【クイズ】売上高が世界1位の「半導体ベンダー」はどこ? ついに首位交代!
  • 3
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ? 1位は意外にも...!?
  • 4
    「生はちみつ」と「純粋はちみつ」は何が違うのか?.…
  • 5
    【渡航注意】今のアメリカでうっかり捕まれば、裁判…
  • 6
    「2つの顔」を持つ白色矮星を新たに発見!磁場が作る…
  • 7
    300マイル走破で足がこうなる...ウルトラランナーの…
  • 8
    「100歳まで食・酒を楽しもう」肝機能が復活! 脂肪…
  • 9
    今のアメリカは「文革期の中国」と同じ...中国人すら…
  • 10
    トランプ関税 90日後の世界──不透明な中でも見えてき…
  • 1
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜け毛の予防にも役立つ可能性【最新研究】
  • 2
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ? 1位は意外にも...!?
  • 3
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最強” になる「超短い一言」
  • 4
    あなたには「この印」ある? 特定の世代は「腕に同じ…
  • 5
    パニック発作の原因とは何か?...「あなたは病気では…
  • 6
    しゃがんだ瞬間...「えっ全部見えてる?」ジムで遭遇…
  • 7
    中国はアメリカとの貿易戦争に勝てない...理由はトラ…
  • 8
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 9
    動揺を見せない習近平...貿易戦争の準備ができている…
  • 10
    【渡航注意】今のアメリカでうっかり捕まれば、裁判…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 3
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山ダムから有毒の水が流出...惨状伝える映像
  • 4
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛…
  • 5
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 6
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった.…
  • 7
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 8
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 9
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
  • 10
    「低炭水化物ダイエット」で豆類はNG...体重が増えな…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中