最新記事

スマートフォン

サムスン、iPhoneを革新性と価格の両方で抜き去る 22万円の折り畳み式スマホ発表

2019年2月21日(木)12時14分

2月20日、韓国のサムスン電子は、折り畳み可能なスマートフォン「ギャラクシーフォールド」を公開した。提供写真(2019年 ロイター/Courtesy Samsung/Handout via REUTERS)

韓国のサムスン電子が20日、次世代通信規格(5G)に対応し、折り畳み可能なスマートフォン「ギャラクシーフォールド」を公開した。4月26日から1980ドルで売り出す。

イベントで明らかにした。ディスプレーは折り畳んだときが4.6インチ(11.7センチ)、開いたときは7.3インチ(18.5センチ)。

サムスン電子は、折り畳み可能な大画面という目新しい機能とプレミアムフォンとして初の5G対応といった2つの面で、スマホ技術を巡る競争の主導権を握ろうとしている。アナリストはアップルが5Gに対応するのは2020年以降になるとみている。

ギャラクシーフォールドは、価格面でもサムスンとアップルの現行の最上位機種の倍近くと、スマホの価格の概念を覆すような料金設定となっている。

ムーア・インサイツ・アンド・ストラテジーの創業者パトリック・ムーアヘッド氏は、新たな折り畳み式端末はサムスンが市場の首位を維持するのを後押し、過去5年間ほぼデザインに変化がなかった端末の買い替えを促す可能性があるとの見方を示した。

同氏は、サムスンとアップルは高級スマホ市場で首位争いを繰り返してると指摘。「今回はサムスンが革新でトップを奪回するチャンスだと思う」と語った。

また、1980ドルからという高価格にもかかわらず、サムスン製品のファンには購入したいという声も聞かれた。

インドからサンフランシスコのイベントに参加したNavneet Kumar Singhさんは「インドでのフラッグシップモデルの価格はやや高い」と指摘した上で「お金をかければ、違った体験ができる」と語り、発注に意欲的な姿勢を示した。

サムスン電子は、ワイヤレスヘッドフォン「ギャラクシーバッズ(Galaxy Buds)」(無線充電付き)など、アップルに対抗するアクセサリー製品も公表した。

新型ギャラクシーは、電話機の裏側にアクセサリーをセットすれば、ヘッドフォンや新型スマートウオッチの無線充電が可能になるという。

新型ディスプレーに対応した人気アプリの特別版製作に向け、フェイスブックやアルファベット傘下のグーグル、マイクロソフトと取り組んでいるとも説明した。

折り畳み式とともに、サムスン電子は「ギャラクシー」シリーズに新型カメラや5G版を追加した。

折り畳み式でないギャラクシーシリーズ(5G対応除く)は3月8日から発売する。価格は「S10+」が1000ドルから、「S10」は900ドルから、より小型の「S10e」は750ドルからとなっている。

[サンフランシスコ 20日 ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2019トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

ニューズウィーク日本版 トランプショック
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年4月22日号(4月15日発売)は「トランプショック」特集。関税発表の直後に90日間の猶予を宣言。世界経済を揺さぶるトランプの真意は?

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

マグニフィセント7決算発表開始、テスラなど=今週の

ワールド

イスラエル首相「勝利まで戦う」、ハマスへの圧力強化

ワールド

対米関税交渉、日本が世界のモデルに 適切な時期に訪

ワールド

米イラン、核合意への枠組みづくり着手で合意 協議「
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプショック
特集:トランプショック
2025年4月22日号(4/15発売)

大規模関税発表の直後に90日間の猶予を宣言。世界経済を揺さぶるトランプの真意は?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「生はちみつ」と「純粋はちみつ」は何が違うのか?...「偽スーパーフード」に専門家が警鐘
  • 2
    「100歳まで食・酒を楽しもう」肝機能が復活! 脂肪肝に対する見方を変えてしまう新習慣とは
  • 3
    『職場の「困った人」をうまく動かす心理術』は必ず出版すべき本である
  • 4
    トランプが「核保有国」北朝鮮に超音速爆撃機B1Bを展…
  • 5
    女性職員を毎日「ランチに誘う」...90歳の男性ボラン…
  • 6
    【クイズ】売上高が世界1位の「半導体ベンダー」はど…
  • 7
    「2つの顔」を持つ白色矮星を新たに発見!磁場が作る…
  • 8
    あなたには「この印」ある? 特定の世代は「腕に同じ…
  • 9
    自宅の天井から「謎の物体」が...「これは何?」と投…
  • 10
    ロシア軍高官の車を、ウクライナ自爆ドローンが急襲.…
  • 1
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜け毛の予防にも役立つ可能性【最新研究】
  • 2
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ? 1位は意外にも...!?
  • 3
    「生はちみつ」と「純粋はちみつ」は何が違うのか?...「偽スーパーフード」に専門家が警鐘
  • 4
    あなたには「この印」ある? 特定の世代は「腕に同じ…
  • 5
    しゃがんだ瞬間...「えっ全部見えてる?」ジムで遭遇…
  • 6
    パニック発作の原因とは何か?...「あなたは病気では…
  • 7
    中国はアメリカとの貿易戦争に勝てない...理由はトラ…
  • 8
    動揺を見せない習近平...貿易戦争の準備ができている…
  • 9
    【渡航注意】今のアメリカでうっかり捕まれば、裁判…
  • 10
    「世界で最も嫌われている国」ランキングを発表...日…
  • 1
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 2
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山ダムから有毒の水が流出...惨状伝える映像
  • 3
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった...糖尿病を予防し、がんと闘う効果にも期待が
  • 4
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大…
  • 5
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 6
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 7
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
  • 8
    「低炭水化物ダイエット」で豆類はNG...体重が増えな…
  • 9
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 10
    「テスラ離れ」止まらず...「放火」続発のなか、手放…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中