最新記事

アメリカ政治

トランプ、2016大統領選でのFBI潜入疑惑巡り調査求める

2018年5月21日(月)09時32分

5月20日、トランプ米大統領(写真)は、司法省に対し、2016年大統領選で自身の陣営がオバマ前政権下の同省あるいはFBIによって監視されていたかどうかを調査するよう求めるツイートを投稿した。ワシントンで18日撮影(2018年 ロイター/Kevin Lamarque)

トランプ米大統領は20日、司法省に対し、2016年大統領選で自身の陣営がオバマ前政権下の同省あるいは連邦捜査局(FBI)によって監視されていたかどうかを調査するよう求めるツイートを投稿した。

大統領は「FBI/司法省がトランプ陣営に潜入あるいは監視していたかどうか、またオバマ政権内の人々がそのような要請を行ったかどうかについて、司法省の調査をここに求める。明日は正式に要求するつもりだ」と投稿した。

トランプ大統領は18日にも、司法省への攻勢を強め、FBIが16年大統領選の自身の陣営に情報提供者を送り込んだり、募集したりした可能性をほのめかした。

ただ、トランプ大統領と大統領の弁護士を務めるジュリアーニ元ニューヨーク市長はともに、当局による潜入についていかなる証拠も示していない。ジュリアーニ氏は18日のCNNとのインタビューで、そのような行為があったかどうかについては、自身も大統領も実のところは分からないと認めた。

また、米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)が20日付で報じたところによると、ジュリアーニ氏は、ロシアによる米大統領選への介入疑惑を捜査するモラー特別検察官の話として、9月1日までに同捜査が終わる見通しだと述べた。

同捜査に詳しい1人の関係筋は、9月1日という期限は「全くの作り話」として強く否定。「特別検察官に捜査の早期終了を再び迫る意図があるのは明白」とした。

司法省は昨年9月、大統領選挙戦中にオバマ前大統領がニューヨークのトランプタワーの盗聴を指示していたとのトランプ大統領の主張について、その証拠はないと結論付けている。

トランプ氏は20日のツイートでまた、大統領選でクリントン民主党候補は、自身の陣営と同様にFBIに監視されることはなかったとの主張を繰り返した。また、外国政府による大統領選介入疑惑に関する特別検察官の捜査は、11月の中間選挙で共和党を不利にする意図があるとの見方を示唆した。

[ワシントン 20日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2018トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

20250204issue_cover150.png
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年2月4日号(1月28日発売)は「トランプ革命」特集。大統領令で前政権の政策を次々覆すトランプの「常識の革命」で、世界はこう変わる


※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

パナマで中国の影響力拡大、米は対処の選択肢ある=米

ビジネス

日経平均は下げ渋り、「ディープシーク」は局地的リス

ワールド

豪企業景況感指数、12月は改善 コスト増直面で信頼

ワールド

グーグルマップ、「メキシコ湾」を「アメリカ湾」に変
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプ革命
特集:トランプ革命
2025年2月 4日号(1/28発売)

大統領令で前政権の政策を次々覆すトランプの「常識の革命」で世界はこう変わる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    緑茶が「脳の健康」を守る可能性【最新研究】
  • 2
    世界初の研究:コーヒーは「飲む時間帯」で健康効果が異なる【最新研究】
  • 3
    血まみれで倒れ伏す北朝鮮兵...「9時間に及ぶ激闘」で記録された「生々しい攻防」の様子をウクライナ特殊作戦軍が公開
  • 4
    フジテレビ局員の「公益通報」だったのか...スポーツ…
  • 5
    オーストラリアの砂浜に「謎の球体」が大量に流れ着…
  • 6
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のア…
  • 7
    日本や韓国には「まだ」並ばない!...人口減少と超高…
  • 8
    「これは無理」「消防署に電話を」出入口にのさばる…
  • 9
    天井にいた巨大グモを放っておいた結果...女性が遭遇…
  • 10
    AI相場に突風、中国「ディープシーク」の実力は?...…
  • 1
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のアドバイス【最新研究・続報】
  • 2
    戦場に「杖をつく兵士」を送り込むロシア軍...負傷兵を「いとも簡単に」爆撃する残虐映像をウクライナが公開
  • 3
    世界初の研究:コーヒーは「飲む時間帯」で健康効果が異なる【最新研究】
  • 4
    日鉄「逆転勝利」のチャンスはここにあり――アメリカ…
  • 5
    煩雑で高額で遅延だらけのイギリス列車に見切り...鉄…
  • 6
    緑茶が「脳の健康」を守る可能性【最新研究】
  • 7
    いま金の価格が上がり続ける不思議
  • 8
    被害の全容が見通せない、LAの山火事...見渡す限りの…
  • 9
    「バイデン...寝てる?」トランプ就任式で「スリーピ…
  • 10
    血まみれで倒れ伏す北朝鮮兵...「9時間に及ぶ激闘」…
  • 1
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者が警告【最新研究】
  • 2
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のアドバイス【最新研究・続報】
  • 3
    体の筋肉量が落ちにくくなる3つの条件は?...和田秀樹医師に聞く「老けない」最強の食事法
  • 4
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 5
    「涙止まらん...」トリミングの結果、何の動物か分か…
  • 6
    「戦死証明書」を渡され...ロシアで戦死した北朝鮮兵…
  • 7
    中国でインフルエンザ様の未知のウイルス「HMPV」流…
  • 8
    失礼すぎる!「1人ディズニー」を楽しむ男性に、女性…
  • 9
    地下鉄で火をつけられた女性を、焼け死ぬまで「誰も…
  • 10
    戦場に「杖をつく兵士」を送り込むロシア軍...負傷兵…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中