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貿易日米首脳、新通商交渉開始で合意 安倍首相「米国の2国間交渉への関心承知」
4月18日、トランプ米大統領と安倍晋三首相は、長く同盟関係にある日米間の通商協議を加速させることで合意したと明らかにした。(2018年 ロイター/Kevin Lamarque)
安倍晋三首相は米東部時間18日、2日目の日米首脳会談後、トランプ米大統領と共同記者会見を行い、茂木敏充経済再生相とライトハイザー米通商代表部(USTR)代表との間で新しい通商交渉を開始すると述べた。安倍首相は米国が2国間交渉に関心を持っていることを認めつつ、日米にとっては環太平洋連携協定(TPP)が最善との立場で交渉していく方針を示した。
安倍首相は、今回の首脳会談で自由で公正な貿易・投資を目指すための協議を開始することでトランプ大統領と一致したことを明らかにするとともに、茂木再生相とライトハイザーUSTR代表が責任者になるとした。この枠組みで決まったことは、麻生太郎副総理とペンス副大統領による対話の枠組みに報告されると説明した。
そのうえで「米国が2国間の交渉に関心があることは承知している」としながら、「日米にとってTPPが最善であると考えて交渉に臨む」との立場を明らかにした。
また、米国が実施している鉄鋼・アルミニウムの輸入制限措置に関して、日本が適用除外になっていないことについて、日本の製品は高品質で代替性がないものが多く、米国の産業と雇用に多大な貢献をしていると指摘。適用除外に向け「引き続き交渉していく」との方針を示した。
対北朝鮮問題では、1994年や2006年における核放棄の約束が北朝鮮によって破られてきたことを指摘しつつ、完全かつ検証可能で不可逆的な核の廃棄を求める立場に変わりはなく、今回の日米首脳会談では、対北朝鮮政策のすり合わせを行ったと強調。対話を始めるだけでは北朝鮮に対して見返りを与えない確固とした方針を確認したと述べた。
そのうえで米朝首脳会談で「事態が打開されることを強く期待する」と語った。さらに拉致問題では「解決に努力することで日米が一致した」と強調した。
対北朝鮮問題で日本が取り残されているのではないかとの質問に対し、安倍首相は「取り残されるという懸念は、全く当たらない」と述べたうえで、「トランプ大統領と話し合い、(北朝鮮問題で)完全に見解の一致を見た」と述べた。
(田巻一彦)
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