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日本企業ホンダが世界首位に 小型ジェット機納入数で競合のセスナ機抜く
2月22日、ホンダのビジネスジェット機「ホンダジェット」の2017年の納入機数が、小型ジェット機部門(定員10人未満)で米セスナの競合機を抜き、初めて世界トップとなった。写真は「ホンダジェット」。ノースカロライナ州グリーンズボロで2016年11月撮影(2018年 ロイター/Maki Shiraki)
ホンダ<7267.T>の小型ビジネスジェット機「ホンダジェット」の2017年の納入機数が、小型ジェット機部門(定員10人未満)で米セスナの競合機を抜き、初めて世界トップとなった。一般航空機製造者協会(GAMA)の集計により21日(日本時間22日)明らかになった。
GAMAによると、昨年のホンダジェットの納入機数は前年比20機増の43機で、主力市場の北米をはじめ、欧州や中南米などで顧客に引き渡された。一方、競合のセスナの主力機「サイテーションM2」は同1機増の39機で、ホンダジェットが初めて上回った。
06年10月に始まったホンダジェットの受注は100機を超えており、15年12月上旬に安全性のお墨付きとなる「型式証明」を米連邦航空局(FAA)から取得、同年末から納入を開始した。16年は部品の品質が安定しないなど生産体制が整わず、納入機数は23機だった。18年は50―55機の納入を予定する。米国工場での生産を段階的に増やし、19年以降は年80機の生産体制を目指す。
最大7人乗り(パイロット含む)のホンダジェットは、経営者や富裕層、複数機まとめて購入する法人が顧客の中心。2月には仏エアタクシーサービス提供会社「Wijet S.A.」から16機の受注を受けた。昨今は中国、東南アジアの市場開拓も強化している。
ホンダジェットはエンジンを主翼の上に置く設計が特徴で、胴体にエンジンを取り付ける競合機に比べて室内空間が広く、静粛性にも優れる。燃費性能も高い。カタログ価格は450万ドル(約5億円)。航空機事業としてはまだ赤字だが、自動車事業に続く収益の柱となるよう、早期の単年度黒字化を目指している。
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