経産省、神戸製鋼所にデータ改ざん究明指示 納品先にも安全検証要請
経産省は神戸製鋼だけでなく、同社の製品を使っている企業に対しても、安全性の検証を急ぐよう要請。製造産業局の風木淳総務課長は「国民生活の安心・安全という観点で、特に航空機や宇宙、自動車分野について検証を促すことに力を入れている」ことを明らかにした。
宇宙関連では三菱重工業<7011.T>からH2Aロケットの安全性に問題がないことを把握。航空機と防衛関連では三菱重工、川崎重工業 <7012.T>、SUBARU<7270.T>、IHI<7013.T>が安全性を検証中という。三菱航空機が開発中の国産ジェット旅客機「三菱リージョナルジェット(MRJ)」については「三菱航空機は部品ごとに調査をして、安全性に異常はないと判断している。開発スケジュールへの波及はない」(風木課長)ことを確認した。
日本の製造業をめぐっては、このところデータ改ざんなどの不正が相次いで発覚している。小見山課長は「原因究明を進める中で、日本の製造業全般に共通する課題があるのなら、何らかの対策を行っていきたい」と語った。
(志田義寧)