ミャンマー軍のロヒンギャ迫害 多数の女性にレイプの傷痕
「非人道的な攻撃」
バングラディシュのレダ難民キャンプに国際移住機関(IOM)が開設した診療所で働く医師は、軍が作戦を展開した昨年10-11月に性的暴行で負傷したと思われる女性数百人を治療したという。
同診療所の医療コーディネーターNiranta Kumar医師によれば、8月以降に流入した難民のあいだでは、レイプの報告は減っているものの、女性に対する「より激しい」暴行を示す傷が見られるという。
10月時点では、軍の掃討作戦はロヒンギャ男性が標的だと考えて村にとどまった女性が多かったが、今回は軍事行動の兆候が見られた時点で大半の女性が逃げ出した、と医療関係者は語る。
レダ診療所の医師たちはロイターに対し、患者の身元は伏せたまま3つのカルテを見せてくれた。1つは9月10日に治療を受けた20歳の女性のもので、その7日前にミャンマーで兵士にレイプされたと語っていたという。
手書きのメモによれば、兵士たちはレイプする前に「髪を引っ張り」、そして「銃を使って殴りつけた」と彼女は供述している。
こうした診察では、強引な性器挿入や殴打による負傷、あるいは女性器に意図的に切りつけたような切り傷が見受けられることが多い、と医師たちは語る。
「非常に強引な攻撃、非人道的な攻撃を示す傷痕が見られた」とIOMのTasnuba Nourin医師は言う。この女性には膣の裂傷、咬傷(こうしょう)、銃器を女性器に挿入したと見られる傷痕が見られた、とこの女性医師は語る。
新たに流入したロヒンギャ難民のなかで、同女性医師は、最近レイプされたと見られる女性を少なくとも5人治療したと述べ、いずれの症例でも、身体の傷は、患者による状況説明と整合していたと付け加えた。