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独裁ベネズエラ治安部隊が人道犯罪の恐れ 国連高等弁務官が捜査要請

9月11日、国連人権理事会のザイド・フセイン高等弁務官(写真中央)は、ベネズエラの治安部隊が反政府デモ参加者らに対して人道犯罪を犯している疑いがあるとして国際的な捜査を要請した。写真はジュネーブの国連で撮影(2017年 ロイター/DENIS BALIBOUSE)
国連人権理事会のザイド・フセイン高等弁務官は11日、ベネズエラの治安部隊が反政府デモ参加者らに対して人道犯罪を犯している疑いがあるとして国際的な捜査を要請した。同国のアレアサ外相は、指摘に「根拠がない」と拒否している。
ザイド弁務官はジュネーブで行われた理事会で「私が行った調査から人道犯罪の可能性が示された。さらに犯罪捜査を行わなければ確認できない」と述べた。
ザイド氏は、政府が野党指導者の刑事告訴、恣意的拘束、武力の過剰行使、拷問を含む拘束者の虐待などを行っていると指摘。「政府が民主的な団体や批判的な声を弾圧しており、今後さらに緊張が高まる現実的な危険がある」と懸念した。
これに対しアレアサ外相は、デモ参加者が治安部隊に火器などを使用したと非難する一方、最後に死者が出たのは7月30日だとし、「わが国は現在平穏だ」と述べた。
