北朝鮮の「水爆」実験、対米圧力へ王手となるか?
北朝鮮が昨年1月、小型水爆の実験を行ったと宣言した際には、外部専門家の間では「ブースター装置」で原爆の威力を増幅させたとの見方が広がっていた。
形状は水爆
水爆は通常、最初の原爆による核分裂反応がはるかに強力な核融合反応を引き起こし、純粋な原爆よりもずっと大きな破壊力を生み出す。
今回の実験直前に、北朝鮮の国営メディアは金正恩朝鮮労働党委員長がピーナッツ型の爆弾を視察する写真を公表しており、この爆弾が新型ICBMに搭載するための水爆だという。
爆弾の形状は、北朝鮮が昨年3月に公開したボール型のものとは異なっており、ニ段階熱核装置のように見えると専門家は語る。韓国航空大学のロケット工学研究者、Chang Young-keun氏は、現在北朝鮮が明らかにした爆弾について「前部は核分裂を起こす原爆、後部は次に核融合反応を生み出す装置のように見える」と述べ、もし本物の水爆であれば従来の爆弾に比べて破壊力は何十倍ないし何百倍になってもおかしくないとの見方を示した。
北朝鮮は初めて電磁パルス(EMP)攻撃が可能だとも言及した。これは核爆弾をミサイルに搭載して米国の主要都市などを破壊する代わりに、高高度で爆発させる方法。米国の送電網や重要インフラに大打撃を及ぼす恐れがある、と一部の米政策担当者や専門家が懸念している。
(Jack Kim、Ju-min Park記者)