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海上自衛隊、P-3C哨戒機を南シナ海に派遣 比海軍と合同訓練

2017年9月12日(火)18時04分

9月12日、海上自衛隊は、P-3C哨戒機をフィリピンに派遣し、13日から同国海軍と南シナ海で訓練を行うと発表した。中国が人工島を造成する南沙諸島に近い海域だが、村川豊・海上幕僚長は「一般的な捜索救難訓練。航行の自由作戦とは関係ない」としている。写真は海上自衛隊鹿屋航空基地で昨年3月撮影(2017年 ロイター/Tim Kelly)

海上自衛隊は12日、P-3C哨戒機をフィリピンに派遣し、13日から同国海軍と南シナ海で訓練を行うと発表した。中国が人工島を造成する南沙諸島に近い海域だが、村川豊・海上幕僚長は「一般的な捜索救難訓練。航行の自由作戦とは関係ない」としている。

対潜水艦戦を得意とする海自のP─3Cがフィリピンで共同訓練をするのは、2015年6月以来2回目。フィリピン海軍からは哨戒艇と哨戒機が参加する。フィリピン西部のパラワン島周辺の南シナ海とスールー海で、捜索救難の訓練を実施する。

同海域は、中国の人工島がある南沙諸島から100キロから200キロほど東方に位置。米軍は人工島の周囲12カイリ(22キロ)以内に艦艇や軍用機を派遣する「航行の自由作戦」を行っているが、これまで自衛隊は同作戦に参加しておらず、計画もないとしている。

村川海上幕僚長は12日午後の会見で、今回の訓練について、「フィリピンとの防衛協力を進めていく上で、2国間関係を強化する上で、意義あるものと理解している」と語った。

(久保信博)

[東京 12日 ロイター]


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