最新記事

フランス政治

仏マクロン大統領の支持率急低下 仕事に不満が57%、支持を上回る

2017年8月28日(月)16時11分

8月27日、フランスで公表された最新の世論調査によると、マクロン大統領の仕事ぶりに不満を表明した有権者の割合は7月の43%から57%に上昇し、肯定的な評価は14%ポイント下がって40%になった。写真は25日、ブルガリアを訪問したマクロン大統領(2017年 ロイター/Stoyan Nenov)

フランスで27日公表された最新の世論調査によると、マクロン大統領の仕事ぶりに不満を表明した有権者の割合は7月の43%から57%に上昇し、肯定的な評価は14%ポイント下がって40%になった。

調査は仏世論研究所(Ifop)がジュルナル・デュ・ディマンシュ紙のために実施。5月の大統領選決選投票で大勝したマクロン氏への支持が急速に下がっている実態が示された。

Ifopによると、5月からこれまでのマクロン氏の人気の落ち込み幅は、同じ期間で見た前任のオランド氏のケースよりも大きいという。

マクロン氏は、ロシアのプーチン大統領やトランプ米大統領を招いてそれぞれ会談するといった外交面の実績を積み重ねてきた半面、内政では議会で労働市場改革の議論が紛糾したり、予算削減を巡って軍幹部とあつれきが生じるなど逆風に見舞われている。

また就任から100日間のメーク代が2万6000ユーロに上った点が物議をかもし、夫人に報酬が発生する公職を提供する大統領府の計画が批判にさらされると撤回に追い込まれた。

カスタネル政府報道官は、政府が改革を進めたいと考える場合に一部の人々からの不満表明は当然支払うべき代償だと指摘し、「われわれは困難に直面しているが、世論調査の結果だけに目を向けて時間を空費することはできない。わが国は政府がリスクを引き受けることを必要としており、現にわれわれは引き受けている」とテレビ番組で語った。

[パリ 27日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2017トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

韓国尹大統領に逮捕状発付、現職初 支持者らが裁判所

ワールド

アングル:もう賄賂は払わない、アサド政権崩壊で夢と

ワールド

アングル:政治的権利に目覚めるアフリカの若者、デジ

ワールド

アングル:フィリピンの「ごみゼロ」宣言、達成は非正
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプ新政権ガイド
特集:トランプ新政権ガイド
2025年1月21日号(1/15発売)

1月20日の就任式を目前に「爆弾」を連続投下。トランプ新政権の外交・内政と日本経済への影響は?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「拷問に近いことも...」獲得賞金は10億円、最も稼いでいるプロゲーマーが語る「eスポーツのリアル」
  • 2
    【クイズ】世界で1番マイクロプラスチックを「食べている」のは、どの地域に住む人?
  • 3
    「搭乗券を見せてください」飛行機に侵入した「まさかの密航者」をCAが撮影...追い出すまでの攻防にSNS爆笑
  • 4
    感染症に強い食事法とは?...食物繊維と腸の関係が明…
  • 5
    女性クリエイター「1日に100人と寝る」チャレンジが…
  • 6
    【クイズ】次のうち、和製英語「ではない」のはどれ…
  • 7
    失礼すぎる!「1人ディズニー」を楽しむ男性に、女性…
  • 8
    フランス、ドイツ、韓国、イギリス......世界の政治…
  • 9
    本当に残念...『イカゲーム』シーズン2に「出てこな…
  • 10
    オレンジの閃光が夜空一面を照らす瞬間...ロシア西部…
  • 1
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者が警告【最新研究】
  • 2
    体の筋肉量が落ちにくくなる3つの条件は?...和田秀樹医師に聞く「老けない」最強の食事法
  • 3
    睡眠時間60分の差で、脳の老化速度は2倍! カギは「最初の90分」...快眠の「7つのコツ」とは?
  • 4
    「拷問に近いことも...」獲得賞金は10億円、最も稼い…
  • 5
    メーガン妃のNetflix新番組「ウィズ・ラブ、メーガン…
  • 6
    轟音に次ぐ轟音...ロシア国内の化学工場を夜間に襲う…
  • 7
    【クイズ】世界で1番マイクロプラスチックを「食べて…
  • 8
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参…
  • 9
    ドラマ「海に眠るダイヤモンド」で再注目...軍艦島の…
  • 10
    【クイズ】次のうち、和製英語「ではない」のはどれ…
  • 1
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者が警告【最新研究】
  • 2
    大腸がんの原因になる食品とは?...がん治療に革命をもたらす可能性も【最新研究】
  • 3
    体の筋肉量が落ちにくくなる3つの条件は?...和田秀樹医師に聞く「老けない」最強の食事法
  • 4
    夜空を切り裂いた「爆発の閃光」...「ロシア北方艦隊…
  • 5
    インスタント食品が招く「静かな健康危機」...研究が…
  • 6
    TBS日曜劇場が描かなかった坑夫生活...東京ドーム1.3…
  • 7
    「涙止まらん...」トリミングの結果、何の動物か分か…
  • 8
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 9
    「戦死証明書」を渡され...ロシアで戦死した北朝鮮兵…
  • 10
    「腹の底から笑った!」ママの「アダルト」なクリス…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中