最新記事

米大統領選

クリントン陣営、激戦州3州で票の再集計に参加

2016年11月28日(月)16時49分
ニコラス・ロフレド

 エリアスはクリントン陣営が「選挙結果がハッキングに遭った可能性を示す異常を見つけ出すため、弁護士やデータ科学者やアナリストらに綿密に調査させた」うえで、「報告されたあらゆる理論を可能な限り、体系的に分類して捜査するよう試みた」が、不正な選挙結果を示唆する証拠は何も見つからなかったと述べた。

「ハッキング被害や投票システムの操作を狙った外部からの不正行為は見つからなかったため、当初は再集計を要求する計画はなかった」とエリアスは書いた。「ウィスコンシン州で再集計が始まった今、我々は選挙手続きがすべての当事者にとって公平な手順で行われることを確認するため、再集計に参加する意向だ。もしジル・スタインが公言した手順に則り、今後ペンシルベニア州とミシガン州でも再集計を求めるなら、我々の陣営もそれら2州で同様の対応を取ることになる」

動機は売名?

 トランプは声明のなかで、ウィスコンシン州でステインが再集計を求める背景には、別の動機があるからだと批判した。

「この再集計は、大統領選で1%以下の得票数しか得られず、そもそも多くの州で候補者名簿に名前すら掲載されなかったジル・スタインが、自分の資金集めのために仕掛けたものだ」

「再集計はすでに敗北宣言がなされた選挙に対する、緑の党の詐欺だ。選挙結果は尊重されるべきで、異議申し立てや侮辱を受けるものではないのに、ジル・スタインがやっているのはまさにそういうことだ」とトランプは述べた。

 再集計へ参加する意向を固めたクリントン陣営の決定についても、トランプはツイッターに「悲しい」と投稿。「どんなにカネと時間をかけても、結果は同じだ」と牽制した。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

豪中銀の政策見通し、改革法案可決で一段と不透明に

ビジネス

「SNS企業に社会的責任」 16歳未満の利用禁止で

ビジネス

イスラエル、停戦で持続的にリスク低下するかは不明=

ワールド

英首相、移民流入を制度改革で削減すると表明
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:老けない食べ方の科学
特集:老けない食べ方の科学
2024年12月 3日号(11/26発売)

脳と体の若さを保ち、健康寿命を延ばす──最新研究に学ぶ「最強の食事法」

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「時間制限食(TRE)」で脂肪はラクに落ちる...血糖値改善の可能性も【最新研究】
  • 2
    エスカレートする核トーク、米主要都市に落ちた場合の被害規模は想像を絶する
  • 3
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋トレに変える7つのヒント
  • 4
    リュックサックが更年期に大きな効果あり...軍隊式ト…
  • 5
    ペットの犬がヒョウに襲われ...監視カメラが記録した…
  • 6
    「このまま全員死ぬんだ...」巨大な部品が外されたま…
  • 7
    バルト海の海底ケーブル切断は中国船の破壊工作か
  • 8
    トランプを勝たせたアメリカは馬鹿でも人種差別主義…
  • 9
    日本を標的にする「サイバー攻撃者」ランキング 2位…
  • 10
    NewJeansはNewJeansじゃなくなる? 5人と生みの親ミ…
  • 1
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 2
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋トレに変える7つのヒント
  • 3
    寿命が5年延びる「運動量」に研究者が言及...40歳からでも間に合う【最新研究】
  • 4
    北朝鮮は、ロシアに派遣した兵士の「生還を望んでい…
  • 5
    「このまま全員死ぬんだ...」巨大な部品が外されたま…
  • 6
    「ダイエット成功」3つの戦略...「食事内容」ではな…
  • 7
    日本人はホームレスをどう見ているのか? ルポに対す…
  • 8
    リュックサックが更年期に大きな効果あり...軍隊式ト…
  • 9
    ロシア西部「弾薬庫」への攻撃で起きたのは、戦争が…
  • 10
    プーチンはもう2週間行方不明!? クレムリン公式「動…
  • 1
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 2
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参加で「ネットの自由」を得た兵士が見ていた動画とは?
  • 3
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 4
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋…
  • 5
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国…
  • 6
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査…
  • 7
    北朝鮮兵が味方のロシア兵に発砲して2人死亡!? ウク…
  • 8
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 9
    足跡が見つかることさえ珍しい...「超希少」だが「大…
  • 10
    ロシア陣地で大胆攻撃、集中砲火にも屈せず...M2ブラ…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中