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トランプ夫人トランプの妻メラニアが大変身、でも勝負服が裏目に
Lucy Nicholson-REUTERS
<大統領選の第2回討論に、上品なコンサバルックで登場したトランプの妻メラニア。しかし夫の過去の卑猥な発言が公開された直後だったため「挑発的」と揶揄される羽目に>(写真:物議を醸した討論会のブラウス)
女性の首脳や公人のフォーマルな装いに欠かせないアイテムはいろいろある。その1つが襟元の詰まったブラウスやワンピースに同素材のリボンをあしらった「プッシーボウ(ネコの首に付けるリボンの意味)」だ。
普通のシャツやワンピースにはない品格と程良い女性らしさが簡単に演出できるコンサバルックの定番で、マーガレット・サッチャー英首相やナンシー・レーガン米大統領夫人、ダイアナ英妃もこよなく愛した。
ところが先週、このブラウスを着てとんだ物議を醸したのが、米大統領選の共和党候補ドナルド・トランプの妻メラニア(46)。民主党候補ヒラリー・クリントンと夫の第2回テレビ討論会に、ピンクのパンツスタイル(冒頭写真)でさっそうと登場したのはよかったが、メディアの注目が集中したのは着こなしではなく、プッシーボウ・ブラウスの名前だ(プッシーにはスラングで女性器の意味もある)。
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折しもこの2日前、トランプが卑猥な言葉で自慢げに女性経験を語る過去の映像がネット上で公開され、共和党内からも批判が巻き起こっていた。そんななか、わざわざこのブラウスを選ぶとは「挑発的」「夫への当てつけ」と面白おかしく書き立てられる羽目に。7月の共和党大会ではミシェル・オバマ大統領夫人のスピーチを盗用した疑惑でたたかれ、今回も肝心な局面で手痛い失態を犯した。
とはいえ、最近のメラニアの着こなしには「大統領夫人候補」としての野望と緻密な計算がうかがえる。トランプの出馬前は、元モデルならではの抜群のスタイルを誇示するように、胸元や脚を大胆に露出した服(下の写真)をよく選んでいた。
だが予備選で指名獲得の勝算が見えてきた頃から、一転してコンサバ路線に。「ようやく彼女も服を着るようになった」と評する新聞さえあった。シンプルだが袖口が花びらのようにふくらんだ純白のワンピース、コートを同色のスーツやワンピースの上にさりげなく羽織るなど、シックであか抜けたスタイルに徹し、共和党の保守派から若者まで幅広い層にアピールしようとしている。
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今のところ成果は上々だ。物議を醸したグッチのプッシーボウ・ブラウス(1100ドル)も飛ぶように売れているらしい。
ただしメラニアが大統領夫人になってもミシェルのように万人受けはしそうにない。既に選挙戦中にヌード写真が流出したり、学歴詐称疑惑が浮上するなど、品格の面で大きな疑問符が付いている。
[2016年10月25日号掲載]