最新記事

2016米大統領選

米下院議長「典型的な人種差別発言」、トランプ氏を批判

2016年6月8日(水)10時35分

6月7日、米共和党のライアン下院議長は大統領選挙で同党の候補指名を確実にしたドナルド・トランプ氏がメキシコ系判事を批判した件をめぐり典型的な人種差別発言と断じた。写真は同日、ワシントンで記者会見するライアン議長(2016年 ロイター/Kevin Lamarque)

 米共和党のライアン下院議長は、大統領選挙で同党の候補指名を確実にしたドナルド・トランプ氏がメキシコ系判事を批判した件をめぐり、典型的な人種差別発言と断じた。

 トランプ氏は、「トランプ大学」をめぐる訴訟を担当している連邦地裁のメキシコ系判事が自身に不利な判断をしているとし、訴訟から外れるべきだと主張していた。

 ライアン氏は記者団に対し「トランプ氏の発言は遺憾」とし、「人種を理由に仕事ができないと主張することは典型的な人種差別発言で、絶対に拒否されるべき」と述べた。

 ライアン氏はこの日、他の共和党議員とともに貧困対策を明らかにした。これは同氏の政策アジェンダの一環で、11月の選挙戦をにらみ、重要分野に関して有権者に対し明確な政策メッセージを伝えることが狙いとしている。9日には国家安全保障、今後数週間には規制、憲法上の権限、医療、税制改革に関する提案を公表する予定。

 ライアン氏は、トランプ氏が大統領に就任すれば、こうした政策アジェンダに基づく法整備を支援すると確信しているとし、「(民主党の候補指名を確実にしているヒラリー・クリントン氏よりも)トランプ氏の方が政策を実行に移せる可能性が高い」述べた。

 ただこれには、トランプ氏と共和党議員の間で意見が大きく分かれる移民、通商問題は含まれていない。

[ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2016トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

トランプ大統領、イラン最高指導者との会談に前向き 

ワールド

EXCLUSIVE-ウクライナ和平案、米と欧州に溝

ビジネス

豊田織機が株式非公開化を検討、創業家が買収提案も=

ワールド

クリミアは「ロシアにとどまる」、トランプ氏が米誌に
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:独占取材 カンボジア国際詐欺
特集:独占取材 カンボジア国際詐欺
2025年4月29日号(4/22発売)

タイ・ミャンマーでの大摘発を経て焦点はカンボジアへ。政府と癒着した犯罪の巣窟に日本人の影

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 2
    トランプ政権の悪評が直撃、各国がアメリカへの渡航勧告を強化
  • 3
    健康寿命は延ばせる...認知症「14のリスク要因」とは?【最新研究】
  • 4
    アメリカ鉄鋼産業の復活へ...鍵はトランプ関税ではな…
  • 5
    中国で「ネズミ人間」が増殖中...その驚きの正体とは…
  • 6
    関税ショックのベトナムすらアメリカ寄りに...南シナ…
  • 7
    ビザ取消1300人超──アメリカで留学生の「粛清」進む
  • 8
    【クイズ】「地球の肺」と呼ばれる場所はどこ?
  • 9
    【クイズ】世界で最もヒットした「日本のアニメ映画…
  • 10
    パニック発作の原因の多くは「ガス」だった...「ビタ…
  • 1
    「生はちみつ」と「純粋はちみつ」は何が違うのか?...「偽スーパーフード」に専門家が警鐘
  • 2
    「スケールが違う」天の川にそっくりな銀河、宇宙初期に発見される
  • 3
    【クイズ】「地球の肺」と呼ばれる場所はどこ?
  • 4
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」では…
  • 5
    女性職員を毎日「ランチに誘う」...90歳の男性ボラン…
  • 6
    教皇死去を喜ぶトランプ派議員「神の手が悪を打ち負…
  • 7
    『職場の「困った人」をうまく動かす心理術』は必ず…
  • 8
    自宅の天井から「謎の物体」が...「これは何?」と投…
  • 9
    「100歳まで食・酒を楽しもう」肝機能が復活! 脂肪…
  • 10
    トランプ政権はナチスと類似?――「独裁者はまず大学…
  • 1
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 2
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった...糖尿病を予防し、がんと闘う効果にも期待が
  • 3
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?
  • 4
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 5
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 6
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜…
  • 7
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大…
  • 8
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 9
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ…
  • 10
    クレオパトラの墓をついに発見? 発掘調査を率いた…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中