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移民受け入れドイツでの移民による犯罪、1─3月は6万9000件発生
ドイツでの移民による犯罪、1─3月は6万9000件発生=警察
ドイツ連邦刑事局(BKA)の発表によると、2016年第1・四半期に同国で発生した移民による犯罪(未遂を含む)は約6万9000件に上ったことがわかった。メルケル独首相が進める開放的な移民政策への不安をかき立て、反移民グループが勢いづく可能性がある。
昨年はドイツに過去最高の100万人超の移民が流入し、彼らをいかに社会に溶け込ませ、安全性を確保するかという懸念が広がっていた。
BKAによると、容疑者のうち北アフリカ、ジョージア、セルビアの出身者が、移民の中での割合以上に目立ったという。
一方、難民申請件数で上位を占めるシリア、アフガニスタン、イラク出身者による犯罪は、絶対的な件数は多いものの「移民の中の割合からすると明らかに発生率が低い」とされた。
犯罪の内訳は、29.2%が窃盗、28.3%が財産犯または文書などの偽造、23%が身体への危害、強盗、違法監禁などだった。
麻薬関連の犯罪は6.6%、性的犯罪は1.1%を占めた。
実際の犯罪と犯罪未遂の内訳や、第1・四半期に国内で起きた犯罪件数全体(未遂を含む)のうち6万9000件がどれほどの割合に相当するのかは示されなかった。
ただ、移民が犯罪を行った件数は1月から3月の間に18%以上減少したと報告された。
BKAが16州すべての集計値をもとに移民の犯罪について報告するのは今回が初めて。そのため比較するデータはない。
昨年12月31日にドイツ西部のケルンで起きた多数の女性への暴行事件では、難民らが関与しているとの見方が出ていた。検察当局は先週、数十人の女性が音楽祭でのセクハラ(性的嫌がらせ)被害を訴えている件で、難民申請中の3人のパキスタン人を取り調べていると発表した。