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欧州債務危機ギリシャ、財政悪化で公的機関からの借入でデフォルト回避
債権団による財政改革審査の遅れから、公的機関からの借り入れ資金で支払い
4月26日、ギリシャは債権団による財政改革審査が遅れていることを受けて、公的機関からの借り入れ資金を支払いに充てている。写真は同国議会、4月11日撮影。(2016年 ロイター/Alkis Konstantinidis)
ギリシャは債権団による財政改革審査が遅れていることを受けて、公的機関からの借り入れ資金を支払いに充てている。当局者が26日、明らかにした。
同国政府は学校や病院、公益会社などの公的機関に対し、すぐに使わない余剰資金を中銀に預けるよう義務付けた。
議会などを含めた公的機関は今月、中銀に5億ユーロ近くを預け入れたという。
ギリシャは6、7月に、欧州中央銀行(ECB)、国際通貨基金(IMF)への返済を控えており、50億ユーロ超を必要としている。 だが改革審査の遅延により、債権団による融資実施は凍結されたままで、厳しい状況に置かれている。
ある政府関係者は「必要なら年金基金の準備金を活用するなどすれば、5月末か6月初旬までは財政破綻しないだろう」と述べた。
難航する改革審査の争点となっているのが、2018年までにプライマリーバランス(基礎的財政収支)で国内総生産(GDP)比3.5%の黒字を達成するにはどの程度の緊縮策が必要かという点だ。
前週末のユーロ圏財務相会合では、債権団が事態打開に向け、財政再建目標が未達となった場合にのみ発動させる緊急対応策の策定をギリシャに求めた。
ギリシャ政府は国内法は仮説に基づく出来事に関して法制化を認めていないと主張しており、当局者によると、代替策として目標未達の場合に自動的に歳出を削減する案を提案しているもようだ。公式データを発動の基準にするとしており、債権団が現在、提案を審査している。