【再録】マイケル・ジョーダンの思春期、ビジネス、音楽趣味......
■思春期の不安について
昔、料理の授業を取ったことがあった。女の子にもてなかったこともあって、一生独身かもしれないと思ったから。子供って、ばかなことで悩むだろ? 私はひょろっとしてて、のっぽで、えらく目立った。子供時代は、それも悩みのタネになる。もう今は料理はしないけど(笑)。
■マスコミとの関係、約1カ月前(97年8月31日)のダイアナ元英皇太子妃の死について
マスコミにはしつこく追いかけられているが、ひどいというほどじゃない。一つには、私がそれほど人を遠ざけなくなったからだろう。街をぶらついたりもするし、なるべく人と一緒にいるようにしている。ダイアナ妃もそうしたんだろうが、彼女は王室の人間で、私はそうじゃない。
■公の顔と素顔の違いについて
大して違わない。でも、自分の胸に納めておかなくてはならないから、君ら(メディア)には話さないこともある。今ほど注目を浴びなくなれば、もう少し素顔を出せるようになるだろう。
■音楽の趣味について
ラップを悪いとは思わないが、自分では聴かない。リラックスして考えごとができるような、穏やかで落ち着いた音楽、たとえばエリカ・バドゥやジャズシンガーのラシェル・フェレルが好きだ。
■NBAの若手選手の態度に、ベテランから不満の声が上がっていることについて
昨シーズンにさんざん言われたので、いくらかよくなると思う。願わくば今シーズンは、みんな今日のバスケットの繁栄をもたらした先輩に注意を払ってほしい。
■96年のデビューからすぐに活躍しはじめたが、暴行などの問題も起こしてきた新人のアレン・アイバーソンについて
アレンとは育った環境が違うので、判断はむずかしい。判断するつもりもない。
■2200万ドルの年俸を要求したケビン・ガーネットのように、若手選手の待遇要求がエスカレートしていることについて
金の話なら、私は常に選手側に立つ。チームは彼の将来性に金を出すのだろう? 給料に見合う働きをすればそれでいいし、そうでなくても私は彼を支持する。
■ゴルファーのタイガー・ウッズとの関係について
タイガーが電話で相談をもちかけてくるので、アドバイスしている。(97年4月に史上最年少でマスターズ・トーナメント優勝を果たした)タイガーにとって、今は嵐のような日々だ。面倒なことも多いだろう。私にはよくわかる。
彼には「嘘だと思うだろうが、そのうち慣れるよ」と言っている。第二のマイケル・ジョーダンになるな、タイガー・ウッズになれ、ともね。本当にすごい奴だ。尊敬してるよ。
※このインタビューを行った記者の回顧録はこちら:【再録】マイケル・ジョーダンは私を抱きしめて言った
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[2006年2月 1日号掲載]