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中国南沙諸島への民間機試験飛行、域内の緊張悪化は不可避か
民間機の人工島への試験飛行を成功させた中国は、遠からず軍用機も常駐させるか
1月5日、中国が南シナ海の南沙(英語名スプラトリー)諸島の人工島に建設した滑走路に航空機を着陸させたことについて、海外当局者やアナリストは、中国が同地域で建設を進めている施設が予定通り完成していることを示し、今後、軍機の飛行が行われることは避けられないと指摘した。写真は中国が人工島を造成したスプラトリー諸島スビ礁の衛星写真。昨年9月撮影。提供写真(2016年 ロイター/CSIS Asia Maritime Transparency Initiative/DigitalGlobe)
中国が南シナ海の南沙(英語名スプラトリー)諸島の人工島に建設した滑走路に航空機を着陸させたことについて、海外当局者やアナリストは、中国が同地域で建設を進めている施設が予定通り完成していることを示し、今後、軍機の飛行が行われることは避けられないと指摘した。
中国外務省の当局者は2日、民間航空機が試験飛行を行い、南沙諸島の人工島に着陸したことを確認した。中国が同地域で滑走路を使用したのは初めて。
オーストラリア国立大学戦略防衛研究所の客員研究員、Leszek Buszynski氏は、中国軍機の人工島着陸は「避けられなくなった」と指摘。複数のフライトを試した後の次のステップとして、戦闘機を飛行させ、常時駐機させる可能性が高いと述べた。
東南アジア研究所(シンガポール)の南シナ海専門家、イアン・ストーリー氏は、人工島の施設が使用可能になるのに合わせ、「軍機や民間航空機に対して中国が発する警告が増える」とし、「こうした動きは防空識別圏(ADIZ)設定の前段階、または事実上のADIZとなり、緊張が高まることが予想される」との考えを示した。