中東、もう1つの難民問題
2015年11月2日(月)15時40分
昨今の難民危機で、イスラエルではある論争が再燃している。ホロコースト体験者の子孫として、イスラエル国民は非ユダヤ人難民にどう対処すべきか──。
イスラエルはシリアと敵対関係にあるが、政治家の間では、シリア難民を受け入れるべきだとの声も上がる。その一方で政府は、シリア難民約63万人が暮らすヨルダンとの国境に、総延長約30キロのフェンスを建設する工事に着手した。
「私の祖父母は父方も母方もハンガリー出身で、アウシュビッツ強制収容所に送られた」と、オバディアロスナーは言う。「だからこそ、今のイスラエルに怒りと恥ずかしさを感じる。難民が造った国イスラエルは、難民保護国として世界に見本を示すべきだ」
[2015年10月27日号掲載]
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