知っておくべき難民の現実
2015年9月24日(木)18時18分
手段と機会があれば、難民は自活できることを忘れてはならない。中所得国だったシリアからの難民には、教師や農業関係者など専門スキルを持つ人が多い。話を聞いた難民たちは、働くことさえできれば自力で生きられるのに、と繰り返していた。
■国際社会に求められる対応は
シリア難民についてEUではドイツが80万人、フランスが今後2年間に2万4000人、イギリスが今後5年間に2万人を受け入れると表明している。だが難民受け入れに関する共通政策を策定して、さらに多くの国が門戸を開かなければならない。
アメリカは、シリア難民支援に5億7400万ドル以上を提供する最大の援助国だ。とはいえ、これまでに受け入れたシリア難民は1500人ほどにとどまる。
難民を受け入れるだけでは十分ではない。各国が協力してシリア内戦を政治的に解決し、シリアが安定化すれば、難民は故国へ帰ることができる。
[2015年9月29日号掲載]
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