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ノルウェーオスロ五輪招致撤退はIOCの接待要求のせい
聞きしに勝るIOCの「たかり体質」にあきれ、冬季五輪から逃げ出したオスロ
高級接待は常識 IOCのバッハ会長は五輪改革を進めているが Aly Song-Reuters
22年冬季五輪の招致レースから、ノルウェーのオスロが撤退した。理由は、大会後に無用の長物になる競技場に巨費を投じるのがばからしくなったから。さらに、IOC(国際オリンピック委員会)が、いかさま貴族の腐敗組織と分かったからだ。
ノルウェー国民が半ばあきれ、半ば憤慨したのが、五輪開催中に必要とされた豪華接待。その内容を地元ベルデンスガング紙の記事から抜粋すると──。
■IOC委員は開会式前に国王と面会。式後のパーティー費用はノルウェー王室かノルウェーの組織委員会が持つ。
■公道に委員専用車線を設ける。
■各委員のホテルの部屋に組織委員長とホテル支配人の挨拶状と、季節の果物と菓子を届ける(2月のオスロで季節の果物を見つけるのは至難の業だが)。
■ホテルのバーは営業時間を夜遅くまで延長。ミニバーにはコカ・コーラ社の飲料を置く。
■空港でIOC会長の歓迎レセプションを行う。空港には委員専用の出入り口を設ける。
■開閉会式には各種アルコールを準備し、競技期間中は会場のラウンジにワインとビールを。
■委員のホテル出迎えは笑顔で。
■会議室の温度は常時20度に。
■会場のラウンジに温かい食事を用意し、メニューは定期的に入れ替える。
オスロの撤退に対してIOCはこんな声明を発表した。「冬季競技の熱心なファンであるノルウェー国民にも、自国で記録を達成する機会を逃すノルウェー選手にも、残念な決定だ」
悲しい。実に悲しい。
© 2014, Slate
[2014年10月14日号掲載]