隈研吾が語るTOKYOの未来図
2014年9月30日(火)17時06分
──東京では、あなたが指摘するような遺産を守りながら小規模な変更を加える開発と、高層ビルを中心とした大型再開発の2つがせめぎ合っているようにみえる。
私の夢はその2つのモデルを融合することだ。経済的な条件から高層ビルが必要なケースもあるが、ビルの足元に人間的なサイズの町を開発することは可能だ。開発業者はシンガポールや香港の真似をしようとするが、東京の条件に合っていない。
日本企業は再開発の基本計画を策定する際、高層ビルの足元についての詳細なプランまでは描かないことが多い。だが、観光客は高層ビルに引き寄せられるのではなく、路上で感じられる人々の生活や歴史に触れたいと思っている。
地域の活性化に取り組んでいるのはNPOばかりだ。NPOの活動は非常に重要だが、限界がある。
*本誌最新号(10月7日号)の特集「進化し続ける都市TOKYO」も併せてどうぞ。
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