ビルマ大統領「スー・チー閣僚起用の条件」
──欧米の人々に言っておきたいことは。
われわれは民主化に向けて正しい軌道を進んでいる。後戻りはしない。現在の政権は発足から9カ月で、民主主義の経験もほんのわずかだ。100年以上も民主主義を実践してきたアメリカとは比べものにならない。
この国で民主主義が繁栄するための条件は、主に2つある。国内の平和と安定の実現と、経済発展だ。経済を発展させて国民の生活を向上させるため、必要な手段を実施している最中だ。
約300万人の国民が国外で働いている。貧困率は約26%。20年以上に及ぶ経済制裁のせいだ。この国で民主主義を繁栄させたければ、経済制裁を緩和して、(民主主義に)必要な活動を奨励するべきだ。
──経済を立て直して発展させたいのなら、一部の産業を民営化して外国資本を受け入れる用意はあるのか。
外国資本は歓迎するし、規制も改正している。しかし経済制裁が緩和されなければ、外国の投資家は来ないだろう。
──しかし投資家は、法の秩序と司法の確立を求めるだろう。
外国人がこの国に投資する際の唯一の障害は、経済制裁だ。
──62年のメディア規制法を廃止して報道の自由を認め、日刊紙の発行やメディアの民間保有を認めるつもりはあるか。
報道の自由に関して、われわれが以前とは変わってきていることは明らかだ。国内で日刊紙が発行され、紙上で自由に意見を述べている。ただし、彼らメディアの側にも民主主義の習慣が必要だ。メディアは責任ある適切な行動を取らなければならない。報道の自由はメディアの説明責任に基づいている。
[2012年2月 1日号掲載]