ロナルド・レーガンに似てきた李明博
2010年10月20日(水)15時02分
この点で北朝鮮と似ているのはルーマニアだ。この国では独裁者ニコラエ・チャウシェスクが、金正日と負けないほどの個人崇拝を演出し、妻と共に権力を振るい、息子を後継者にしようとした。だが夫妻は89年の革命で処刑され、息子は投獄された。
現在の韓国には2つの選択肢がある。1つは北朝鮮を援助しながら金体制がゆっくりと息絶えるのを期待することだ。急激な崩壊は混乱を引き起こしかねない。政権崩壊後の難民流入を恐れる中国は、この道を選んでいる。
ソ連に対抗したレーガン流の道を行く手もある。もちろん交渉や対話は続け、双方にプラスとなる合意はできるだけ結ぼうとする。一方で、相手には責任ある行動を求め、野蛮で危険な政治体制の正統性には真っ向から異議を唱えるのだ。
李は、レーガンほど露骨な対決姿勢を見せていない。しかし、どうやら本能的に、穏やかながらもレーガン流の対決路線へと踏み出しているようだ。
正しい選択だ。予測不能な金政権の代替わりなど、誰の望むところでもない。
[2010年9月29日号掲載]
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