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ペルー

アマゾンの住民を襲う吸血コウモリ

2010年8月23日(月)15時15分
ラビ・ソマイヤ

襲撃 吸血コウモリにかまれた500人のうち4人が死亡

 ペルー政府は先頃、アマゾンの住民をコウモリの攻撃から守るため、緊急医療チームを派遣したと発表。狂犬病にかかった吸血コウモリが人間を狙うようになったため、感染拡大を防止する措置だ。既にペルーでは、アワフン民族の子供4人が突然死している。

 吸血コウモリは通常、野生動物を獲物にするものだが、人間の血を狙うようになったのは生息地である森林が破壊されたからかもしれない。アワフン民族が襲われたのは、エクアドル国境に近いウラクサ地域だ。ペルー政府当局者によると、既に被害者約500人が狂犬病ワクチンを接種した。

 このコウモリは、たった40グラムの体で1度に20グラムの血を吸うことができる。獲物が寝ている間に襲い掛かり、肌が毛髪や毛皮に覆われている場合は特殊な歯で剃り落とす。唾液には血を固まらせない成分が含まれていて、獲物が寝ている間に気付かれることなく血を傷口からなめられるという。

 人間がコウモリに殺されたのは、今回が初めてではない。ブラジルでは04年に300人以上がかまれ、13人が死亡。05年にも100人が標的になり、23人が命を落とした。同国の公衆衛生当局者も当時から、生息地の破壊がコウモリの攻撃性を増していると指摘していた。

[2010年8月25日号掲載]

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