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スーダンダルフール紛争の終わりの始まり?
2009年9月11日(金)14時42分
これで大量虐殺は本当に終わるのだろうか。スーダン西部のダルフール地方の紛争が終結に向かう兆しが見えてきた。4つの反政府組織が和平に向けて中央政府と協議することに同意したのだ。
今年夏のダルフールは比較的平穏だった。ある推定によると、08年の死者は月平均130人だったが、09年6月の死者は20人未満。国連・アフリカ連合合同平和維持部隊のマーティン・ルーサー・アグワイ司令官は8月末、離任を前に「現時点では戦争が起きているとは言えない」と語った。
しかしアグワイの見方は楽観的過ぎるかもしれない。ブッシュ政権時代にアフリカ担当の国務次官補を務めたジェンダイ・フレーザーは、情勢はまだ不安定で、紛争が再燃する可能性は「いつでも」あると警告している。
フレーザーによると、反政府組織は和解を受け入れたわけではないし、約25万人のダルフール難民を抱える隣国チャドの情勢も予断を許さないという。反政府組織がスーダン政府に権力と富の分与を求め続けている点など、ほかにも懸念材料はある。
ダルフールに完全な平和が訪れるのは当分先のことかもしれない。
[2009年9月16日号掲載]
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