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欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのビルロワドガロー仏中央銀行総裁(写真)は26日、米国のトランプ政権が多国間経済システムを不安定化させており、その過程で米経済に悪影響を及ぼしていると指摘した。1月撮影。(2025年 ロイター/Yves Herman/File Photo)
[パリ 26日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのビルロワドガロー仏中央銀行総裁は26日、米国のトランプ政権が多国間経済システムを不安定化させており、その過程で米経済に悪影響を及ぼしていると指摘した。
欧州経済も米国ほどではないが、悪影響を受けているという。
総裁は仏下院の委員会で「トランプ氏は決定や方針転換を通じて、多国間システムを不安定化させている」と発言。
「こうした方向転換は、金融でも気候でも、長期的なリスクの増大につながる。金融については、暗号資産やノンバンク金融仲介を考えてみてほしい」と述べた。
また、米連邦準備理事会(FRB)が経済予測を下方修正したことについて、トランプ政権の政策が米経済にすでに悪影響を及ぼしている証拠だと発言。
欧州への悪影響は相対的に少ないが、米国が第2・四半期に関税を引き上げた場合、欧州のインフレに「限定的な」影響が及ぶとみられるほか、ユーロ圏の通年の経済生産が0.3%押し下げられる可能性があると述べた。